2010年1月10日のブックマーク (4件)

  • ジニ係数と完全失業率(再訪) - 備忘録

    ※文章を一部修正しました。(01/14/10) 当ブログでは、以前、ジニ係数と完全失業率の間に相関性があり、完全失業率が高く(低く)なると、所得格差が広がる(縮小する)ことを指摘した。 日版ニュー・エコノミー論と格差問題(2) ──日のジニ係数の上昇要因 この分析では、系列相関(誤差項と、そのラグの系列に相関性があること)の可能性は考慮しているが、系列が非定常(定常であるとは、時間や位置によって確率分布が変化しない確率過程であること)となることで、見かけ上、相関性が強まる可能性は考慮していない。ジニ係数には、ときをおうごとに、しだいに高まるような傾向がある。これは、人口の高齢化が主たる要因であると考えられる。そこで、ジニ係数の系列の推移からタイム・トレンド成分を除去した上で、改めて完全失業率と回帰させてみたが、この場合、以前のような相関性はみられなくなる。すなわち、この結果を厳格に解釈

    ジニ係数と完全失業率(再訪) - 備忘録
  • 学者と実務家のものの見方の違い - Irregular Economist ~hicksianの経済学学習帳~

    レギュラー先生による新年最初のつぶやきです。ついさきほど朝方5時に起こされてつぶやきを聞かされた拝聴させていただきました。ちなみに、R. ハーディン(Russell Hardin)の『How do you know?』(第1章はこちらで読むことができる)というを読みながらつぶやかれていました。 実務家の人々によるリフレ政策への見解(肯定論にしろ否定論にしろ)を判断する際に念頭に置いておくべきことは、彼らは失業率の低下や名目経済成長率の上昇等に関心を持っていないかもしれないということワンね。 不況の問題を論じる際には、みんな目的を共有している(例えば失業率の低下、経済成長率の改善等)とついつい思いがちワンけど、経済全体の効率性や資源の有効活用に気を払うのは経済学者くらいなもの(名目的には政治家や官僚も)ワン。実務家は実務家なりの目的に従って行動しているワン。 実務家の人に経済全体のことを念

    学者と実務家のものの見方の違い - Irregular Economist ~hicksianの経済学学習帳~
  • 中谷巌の82年日本型マクロ経済モデルとインフレターゲット -

    中谷巌氏がかって日型システムの強靭性を評価していたことは一部の人には周知のことであった。なので中谷氏が『資主義はなぜ自壊したのか』で市場原理主義的な考え方から日的なものの注目へと「転向」したのは、「転向」というよりも正しくは先祖がえりとして一部の人は評価したのである。 今日は彼の『マクロ経済学入門』(1982年版の方)を紹介しながら、彼が当時提起した日型マクロ経済モデルとそこにおけるインフレターゲットの重要性について紹介したい。なお 、現在利用できる日経文庫版はこの82年のものとはまったく異なるものであり、そこには82型が持っていた興味深い論点は消えてしまっているのは残念なことである。 この中谷日型マクロ経済モデルの特徴は、1)日型システムの特徴を明示的に導入、2)当時問題であったスタグフレーション(高いインフレと高い失業率の併存)とデフレ的不況の両方の現象をひとつのモデルの中

    中谷巌の82年日本型マクロ経済モデルとインフレターゲット -
  • 円安発言バッシングの裏にあるもの - kmoriのネタままプログラミング日記

    円高デフレマンセーの藤井財務大臣が辞めてくれて正直うれしい。日のデフレは(GDPデフレーターで見ると)1994年に始まっているのだが、当時の大蔵大臣が藤井氏であったのは偶然ではないと思う。この人は単に無能なのではなく速水総裁と同様「円高は日にとって良いことである」という間違った信念の下に行動していたとしか思えない。で、後任の菅財務大臣が就任早々円安歓迎と発言した。「90円台中頃」という目標はまだ円高すぎると思うけど(120円ぐらいと言うべき)、今の水準よりは円安が良い、と正しい方向を示したことは評価できるだろう。ところがなぜか他の閣僚達(除く亀井)やマスコミはこの発言を問題視し、一斉にバッシングしはじめた。為替が円安にふれたというけれど、何か問題あるのか?藤井前財務大臣(と日銀)のおかげでめちゃくちゃな円高になったときはほとんど問題にしなかったくせに。前大臣の辞任のときに時事でこんな記