※文章を一部修正しました。(01/14/10) 当ブログでは、以前、ジニ係数と完全失業率の間に相関性があり、完全失業率が高く(低く)なると、所得格差が広がる(縮小する)ことを指摘した。 日本版ニュー・エコノミー論と格差問題(2) ──日本のジニ係数の上昇要因 この分析では、系列相関(誤差項と、そのラグの系列に相関性があること)の可能性は考慮しているが、系列が非定常(定常であるとは、時間や位置によって確率分布が変化しない確率過程であること)となることで、見かけ上、相関性が強まる可能性は考慮していない。ジニ係数には、ときをおうごとに、しだいに高まるような傾向がある。これは、人口の高齢化が主たる要因であると考えられる。そこで、ジニ係数の系列の推移からタイム・トレンド成分を除去した上で、改めて完全失業率と回帰させてみたが、この場合、以前のような相関性はみられなくなる。すなわち、この結果を厳格に解釈