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ブックマーク / ides.hatenablog.com (6)

  • 耳塚寛明「生徒文化の分化に関する研究」 - 井出草平の研究ノート

    耳塚寛明,1980, 「生徒文化の分化に関する研究」 『教育社会学研究』35,111-122. 稿では,生徒文化の向学校的(pro-school)----反学校的(anti-school)下位文化への分化に焦点づけて,まず,それを説明するためのモデルを理念型的に識別する。 この用語使いはLaceyによるものを継承しているようだ。 Laceyにならいpro-school subcultureを「学校と教師のもつ価値への肯定的なオリエンテーションを示す文化」 anti-school subcultureを「否定的なオリエンテーションを示す文化」とする。明らかに前者は, good pupil roleと適合的であり,後者は非適合的である。 地位欲求不満(Status Frustration) このモデルは,生徒が報酬分配尺度上で占める地位の高低によって生徒文化の分化が生じると説明する。反学校的

    耳塚寛明「生徒文化の分化に関する研究」 - 井出草平の研究ノート
  • 長田百合子・廣中邦充「引きこもりや不登校は親にしか直せない」 - 井出草平の研究ノート

    長田百合子・廣中邦充,2006, 「引きこもりや不登校は親にしか直せない」 『婦人公論』,9月22日号,24-27. 死亡者を出したアイメンタルスクールの杉浦昌子氏の姉、長田百合子氏の対談。対談相手の広中氏は太陽熱温水器販売などの職を経て、住職になり、寺に不登校の子どもなどを引き取って支援を行っている。 「治す」ではなく「直す」。ここ重要。 廣中 父親の責任も大きい。男女同権というけれど、家庭においてはやはり、父親が大きな柱としてどんと構えるべきです。ところが、母親にも子どもにも遠慮している女親が多すぎる。 長田 学校にも家庭にも、子どもにとつて怖い存在がないんですね。怖い存在があるからこそ、親しき仲でも礼儀や遠慮を待ったり、我慢したりすることを覚える。人間は集団の中でしか生きていけない。子どもが最初に経験する集団は家庭で、そこに序列や怖い存在がなければ、社会性を獲得できるはずがない。 こ

    長田百合子・廣中邦充「引きこもりや不登校は親にしか直せない」 - 井出草平の研究ノート
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/09/21
    ”生きづらい人の認識や価値観を見て、そんな考えだから生きづらいのだと断言するのは簡単だ。しかし、それはあまりにも鈍感であろう。”
  • 水田一郎「摂食障害とひきこもりの関連についての研究」 - 井出草平の研究ノート

    水田一郎(分担研究者)・研究協力者(木下朋子),2006, 「摂障害とひきこもりの関連についての研究」, 『厚生労働科学研究費補助金(こころの健康科学研究事業)分担研究報告書』. ひきこもり経験の有無として、「あなたはこれまでに、世間一般で言われているようなひきこもりの経験がありますか」という質問に対し、「ある」と答えた人は17名(44%)であった。 「世間一般で言われているような」という質問文は良いのか悪いのか。やはり基準を決めた方が良いような気はする。 また、「これまでにひきこもりの状態であった期間を合計するとどのくらいの期間ですか」という質問に対する回答は、平均1.3年(範囲:1カ月〜17年)と、期間には大きな幅がみられた。 ひきこもりと摂障害の発現順序を把握することを目的とした「ひきこもりと摂障害のどちらが早く始まりましたか」という質問に対しては摂障害の方が早く始まったと回

    水田一郎「摂食障害とひきこもりの関連についての研究」 - 井出草平の研究ノート
  • ガスフィールドによる緒言 - 井出草平の研究ノート

    コンラッド、シュナイダー『逸脱と医療化―悪から病いへ (MINERVA社会学叢書)』のガスフィールドによる緒言より この概念を受け入れることは逸脱を承認することであり,このラベルを貼る人々に同意することでもある。人は言うだろう,「私はこれこれしかじかであり、そうでないようになることを願うべきなのです【私が別のところで「気の進まない逸脱者」と名づけてきた存在】。私は病気なのだから悪人ではないとしても、私の苦悩は悪ということになります」と。「逸脱者」という言葉がいかなる道徳的意味を持とうと,同性愛,アへン嗜癖,過度の飲酒を行う者は厳然として「逸脱者」なのだ。多くの飲酒運転による逮捕者が「アルコール依存症者」というラベルを拒絶するのはこうした考察に基づいてである。近年同性愛者が同性愛から「病気」のラベルを削ぎ落とし,それを社会的に受容される別様の性の一形式として代替しようとしたが,こうしたことも

    ガスフィールドによる緒言 - 井出草平の研究ノート
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/07/15
    ”「今とは違う状態」(=「治る」こと)を志向するということが、自身の今の状態を否定することにつながりがちということだ。”これは脱オタも同じだなぁ。「逸脱者ですがなにか?」ということになればいいんだけど。
  • 野村佳絵子「自助グループの有効性--摂食障害の場合」 - 井出草平の研究ノート

    野村佳絵子,2003, 「自助グループの有効性--摂障害の場合」 『龍谷大学社会学部紀要』(23),25〜33, では,摂障害に対する社会学的考察として,どのようなアプローチが考えられるだろうか。アルコホリズムの社会学研究の第一人者である野口によると,その社会学的考察の可能性として次の4つがあげられる。すなわち,逸脱論的アプローチ(社会病理とみなす考え方それ自体を問う),医療社会学的アプローチ(どのような歴史的経緯のもとで病気とみなされるようになったのか,あるいは,いまだ病気になりきれていないのかを問う),臨床社会学的アプローチ(医療や福祉などの臨床実践に社会学の理論や知見を応用する),そして,近代社会論的アプローチ(近代と脱近代という文脈において検討する)である。 野口裕二氏のアルコホリズム研究(『アルコホリズムの社会学―アディクションと近代』)を参与して、野村氏は摂障害の社会学的

    野村佳絵子「自助グループの有効性--摂食障害の場合」 - 井出草平の研究ノート
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/07/11
    ”現代日本の「生きづらさ」というものがジェンダーというフィルタを通ることによって、男性には「ひきこもり」という現れ方で、女性には「摂食障害」という現れ方をしていると捉えたいのである。”同意!
  • 性別比の比較 - 井出草平の研究ノート

    ひきこもりの場合、男性が8割。 私自身の調査でも,八割が男性という結果でした(斎藤環『社会的ひきこもり』31頁) NPO 法人「全国引きこもりKHJ 親の会」が支部を通して行った調査では男性が83.7%であった。「ある程度数を集めた統計をとると,だいたい七〜八割は男性という結果になりがち」(斎藤環『ひきこもり救出マニュアル』31頁)と斎藤環は述べている。 体感的にはもう少し男性が多いかという感じはするが、そのような認知は自分が男性であるという事情から来ているのだろう。男性の知人が女性に比べて多いというのは、ひきこもり経験者に限ったことではない。一般的な知人の数も男性が多い。 支援者を通して聞いてみると性別はやはり男性が8割ほど。約8割という数字は固い。 神経性無欲症(拒症) 神経性無欲症の90%以上の症例が女性である.(DSM-IV) 神経性大症(過症) 男性におけるこの障害の発

    性別比の比較 - 井出草平の研究ノート
    Masao_hate
    Masao_hate 2006/03/08
    女性は過剰適応に、男性は過少適応に悩みがち。
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