米共和党のベイナー下院議長が同党の支持母体、保守派運動「ティーパーティー(茶会)」を批判し始めた。強硬な主張で党を振り回してきた茶会系団体への決別宣言と受け止められ、来年11月の中間選挙に向け党内紛が本格化する様相だ。 茶会は2010年の中間選挙で共和党大勝の原動力となり、党運営に強い影響力を及ぼしてきた。しかし、ベイナー氏は12日の記者会見で、「彼らは完全に信用を失った」と言明。自らの主張の誤りを棚に上げていると批判した。 茶会はオバマ政権の医療保険改革の撤回を強硬に求めるなど、党指導部を突き上げてきた。ベイナー氏は10月、政府機関の一部閉鎖に渋々踏み切ったが、世論の批判が集中。「このままでは中間選挙や16年の次期大統領選に勝てない」との危機感が転換点をもたらしたようだ。(共同)