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ブックマーク / courrier.jp (201)

  • 哲学者ペーター・スローターダイク「プーチンはロシアが魅力的でないことを知っている」 | もはや何も信じていない人たちが住む国

    ロシア中国の生活に魅力はないと言い放ち、衰退してもヨーロッパが一番であると断言するドイツの哲学者ぺーター・スローターダイク。最近ではウクライナ情勢で緊張が高まり、欧米とロシアの溝がさらに深まっているが、それでも彼はプーチンに対して危機感を持っていないと言う。 1947年、ドイツのカールスルーエに生まれたペーター・スローターダイクは、『シニカル理性批判』や『球体』(未邦訳)三部作など、思考を揺さぶる作品を発表してきた。 長年カールスルーエ造形大学で美学と哲学を教えてきたスローターダイクは、ユルゲン・ハーバーマスと共に、おそらくヨーロッパで最も重要な存命の哲学者だ。膨大な想像力を持ち、才能に富み、よくメディアにも登場するこの思想家は、あらゆるテーマに触れ、あらゆる種類の「水たまり」に飛び込むことができる。 ポリティカル・コレクトネスの敵にして、ニーチェとハイデガーの偉大な後継者。さらにアカデ

    哲学者ペーター・スローターダイク「プーチンはロシアが魅力的でないことを知っている」 | もはや何も信じていない人たちが住む国
  • 仏作家ミシェル・ウエルベック「良い文学というものは良い心とともに生み出される」 | 無闇に悪を礼賛する物語は凡庸だ

    「夢が残っている」状態で執筆 シーツが皺くちゃになったベットには、タバコの箱とライター、吸いかけのタバコからこぼれた灰、リモコン、眼鏡、丸まったパジャマ、そして、明らかに年季の入ったジーンズを着込んだ男──ミシェル・ウエルベックがいる。 現代フランス文学におけるこの世界的スターは、膝を軽くたたんだ格好でタバコを一服すると、していた話を突然中断して、曖昧な調子で言った。 「私は寝そべっていて、あなたは座っている。少し変な感じですね。精神分析をしているようだ」 実は取材が始まったときから彼は夢の話をしていたので、これは興味深い展開だった。取材はパリにある彼の仕事場で行われた。730ページと分厚く、かつエキサイティングな新作小説『無化』が執筆された場所。ポリティカル・スリラーから形而上学的な瞑想へと向かう『無化』も夢に満ちた小説だ。 読者は47歳のポール・レゾンの夢想的な冒険にどんどんとのめり込

    仏作家ミシェル・ウエルベック「良い文学というものは良い心とともに生み出される」 | 無闇に悪を礼賛する物語は凡庸だ
  • エマニュエル・トッド「今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギー」 | 英米流フェミニズムに見られる「激しい怨嗟」の理由

    「あの敵愾心の強いルサンチマンの運動に辟易している」 ──トッドさんの新著『彼女たちはどこからきて、今どこにいるのか?──女性史の素描』(未邦訳)が2022年1月にフランスで刊行されました。このでは「第三波フェミニズム」やジェンダー理論がかなりきつく批判されています。 あなたに言わせれば、そうしたものは男女の間に戦争を起こそうとするものであり、現実離れしたイデオロギーだとのことです。そんなことを言うと左派のお友達が離れてしまいそうです。どうしてそんなを書こうと思ったのでしょうか。 おっしゃるとおり、私は第三波フェミニズムと呼んでいますが、あの敵愾心の強いルサンチマンの運動に辟易しているところがあるのはたしかです。そこはおそらく私の世代の男性たちと同じです。私の世代は徹頭徹尾フェミニズムでしたし、私の社会環境でもそうでした。 私が驚いたのは、このフランスに英米流のフェミニズムに似た、敵愾

    エマニュエル・トッド「今のフェミニズムは男女の間に戦争を起こそうとする、現実離れしたイデオロギー」 | 英米流フェミニズムに見られる「激しい怨嗟」の理由
  • 1億色を識別できる「4色型色覚」の女性が語る「あまりにも素晴らしく、あまりにも特別なこの世界」 | 「この世界でどうやって不幸になれるのだろう」

    アーティストのコンチェッタ・アンティコは、子供の頃からいつも「ちょっとだけ奇抜」だったという。彼女は10年前、自分が見ている世界が他の人のそれとは文字通り違うことを知った。彼女にとって、この世界で生きるとはどういうことなのだろうか──。 彼女の生きる「サイケデリックな世界」 芸術家が作品のために事実とは異なる表現をすることを、「アーティスティック・ライセンス」と言う。コンチェッタ・アンティコの絵画に使われる鮮やかな配色を見れば、あなたはすぐに彼女もそれをやっていると思うだろう。 アンティコが描くユーカリの木の幹は、紫と藤色を帯びており、オウムの黄色いトサカは、うっすら青緑がかっている。彼女が描く庭の奇抜な配色は、ほとんどサイケデリックなほどだ。 「単に芸術家を気取りたいわけでも、アーティスティック・ライセンスを使っているというわけでもないんです」とアンティコは言う。 「私は当に見たままを

    1億色を識別できる「4色型色覚」の女性が語る「あまりにも素晴らしく、あまりにも特別なこの世界」 | 「この世界でどうやって不幸になれるのだろう」
  • 北京五輪に外国人アスリートから“不満噴出”「夜中3時に起こされた」「あたたかい食べ物がない」 | 競技環境、隔離体制、食事…

    競技環境、隔離体制、事… 北京五輪に外国人アスリートから“不満噴出”「夜中3時に起こされた」「あたたかいべ物がない」 北京五輪では24時間ごとにコロナ検査が実施されているが、隔離体制について選手側から苦情が相次いでいる Photo: CBC News: The National / YouTube

    北京五輪に外国人アスリートから“不満噴出”「夜中3時に起こされた」「あたたかい食べ物がない」 | 競技環境、隔離体制、食事…
  • 「ロシアが天然ガスの供給を止めたら、もっとも影響を受けるのはこの国だ」──英誌の予測 | 日本の先例をうけて原発を止めた代償か

    「ガス完全遮断」の可能性はゼロではない これまでの常識で考えれば、ロシアが欧州へ供給するガスを遮断するということはほぼあり得なかった。欧州で消費されるガスのおよそ3分の1はロシアからのものであり、ロシアにとって貴重な収入源だからだ。ロシアのエネルギー政策にくわしいターン・グスタフソン政治学教授(ジョージタウン大学)は「冷戦のさなかにあっても、ロシアはガスの輸出をやめることはなかった」と指摘する。 だが、同氏は現代において「プーチン大統領がガス栓を止める可能性はゼロではない」とも付け加える。いまのロシアには、ある程度の蓄えがあるからだ。 ロシアの国営企業「ガスプロム」は、天然ガスの供給において世界最大手の存在だ。同社が仮に欧州全土へのガス供給を停止した場合、1日あたり2億2800万ドル(約262億円)の損失を被ると試算されている。ロシアの禁輸出政策が3ヵ月続くとすれば、想定される減益は2.2

    「ロシアが天然ガスの供給を止めたら、もっとも影響を受けるのはこの国だ」──英誌の予測 | 日本の先例をうけて原発を止めた代償か
  • なぜ世界で「日本のジャズ」人気が高まりつつあるのか─数十年の時を経て“再発見”される名盤たち | ジャパニーズ・ジャズの歴史を英紙が紐解く

    におけるジャズ文化の萌芽 日のジャズの物語は、音楽とムーブメントについての物語であるとともに、ある国で共有された「気分」についての物語でもある。第二次世界大戦後、より良い未来への大胆なビジョンが、ピアノやドラム、金管楽器の音色となって表現されたのだ。 ジャズは、疑いようもなくアメリカ生まれの芸術様式だ。それはヒップホップと並ぶ、アメリカ文化面で成し遂げた最大の功績といえる。日では、1920〜1930年代に、アメリカ人のジャズミュージシャンが東京、神戸、大阪のクラブを巡業するなかで、健全なジャズシーンが形成されていった。 しかし歴史的に、日はあくまで「島国」だった。外界との接触を2世紀以上にわたって厳しく禁じた鎖国政策がついに終わりを迎えたのも、1850年代になってからのことだ。

    なぜ世界で「日本のジャズ」人気が高まりつつあるのか─数十年の時を経て“再発見”される名盤たち | ジャパニーズ・ジャズの歴史を英紙が紐解く
  • 「分散型」のWeb3が分散ではなく“中央集権”を加速させてしまう理由 | スコット・ギャロウェイ「デジタル経済の先にあるもの」

    スコット・ギャロウェイ「デジタル経済の先にあるもの」 「分散型」のWeb3が分散ではなく“中央集権”を加速させてしまう理由 まさかTwitterを去りしジャックに、これほど感謝する日が来ようとは。進歩の鍵は「上流階級の裏切り者」が握っているものだ。軍産複合体に警鐘を鳴らす将軍しかり、嘘つきの経営陣を告発するプロダクトマネージャーしかり。そして、シリコンバレーの白人の掟──互いに批判せず、世界を救うという崇高な使命にケチをつけない──を破るテックリーダーもまたしかり。 ジャック・ドーシーは剣を抜き、支配力を結集して分散化の見込みから利益を得ようとたくらむ同業者に狙いを定めた。単刀直入にいうと、「Web3」に非難を浴びせたのだ。 あなたは「web3」の所有者にはなれない。 所有するのはベンチャーキャピタルと、彼らのリミテッドパートナーだ。彼らのインセンティブを逃れることは決してできない。Web

    「分散型」のWeb3が分散ではなく“中央集権”を加速させてしまう理由 | スコット・ギャロウェイ「デジタル経済の先にあるもの」
  • 大学は誰のためにあるのか─オックスフォード大学が羊飼いの自分に教えてくれたこと | すべての大学受験生に贈る

    映画『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でマット・デイモン演じる労働者階級の天才が、バーにいるお高くとまった学生連中に、自分のほうがはるかに学識があることを見せつけて恥をかかせるワンシーンがある。 学生連中は天才の友達のあか抜けない愚かさをからかっていたが、しっぽを巻いて退散する羽目になる。 自分は天才ではない。だが、そのシーンの社会的な力学については多少わかる。似たような経験があるからだ。 友達は全員15か16のときに肉体労働の仕事に就いた。自分らにしてみれば、学生連中は中産階級のガキで働きもせず、「ユニ」(ユニバーシティの略)に行くしかないやつらだった。 やつらは地元には二度と帰ってこなかった。帰ってきたとしても、自分らに威張り腐るためだけに戻ってきた。やつらにしてみれば地元は、抜け出すべきクソみたいなところだった。 やつらの世界では、誰もがベラベラ延々としゃべっていた。まるで自分

    大学は誰のためにあるのか─オックスフォード大学が羊飼いの自分に教えてくれたこと | すべての大学受験生に贈る
  • 我が子の日記に「銃乱射計画」を見つけたらどうするか──親がとるべき「正しい行動」とは | 銃社会アメリカの現実

    学校での銃乱射事件がたびたび起こるアメリカだが、専門家によればこうした事件にはたいてい前触れがあるという。しかし多くの場合、加害者となる子供が見せる危険なシグナルを、大人は見て見ぬ振りをしてしまう。我が子の暴力性や恐ろしい計画に気づいたとき、親は子供の凶悪犯罪を止められるのか──。 ギターケースの中にライフル銃 キャサリン・オコナーは、孫のジョシュアが赤いノートに日記をつけているのを知っていたが、読んだことはなかった。だがその日、初めてページをめくったとき、彼女は自分の目を疑った。 「学校での銃乱射」──ジョシュアは1ページ目にこうタイトルをつけていた。その下には、13人が犠牲になったコロンバイン高校銃乱射事件の再現が描かれている。18歳になったばかりの孫は、続くページに自分流の大量虐殺計画を綿密に書き記していた。 散弾銃、ピストル、アサルトライフルは購入し、爆弾は自作する。「クソ女たちが

    我が子の日記に「銃乱射計画」を見つけたらどうするか──親がとるべき「正しい行動」とは | 銃社会アメリカの現実
  • マイケル・サンデルの指摘 「能力主義社会の“勝者”たちが手際よく成果を残したとは言えない」 | 「テクノクラシー化」への警告

    理想的な能力主義が実現しても“ダークサイド”はある ──著書『実力も運のうち 能力主義は正義か?』では、私たちが暮らす民主的な社会に取り入れられてきた能力や功績(メリット)という概念が凝結し、それが社会的敬意を根っこから蝕んでいると論じています。 具体的には、能力主義によって「勝者は自分たちの成功をみずからの手柄と考え、敗者はエリートから見下されていると感じるようになった」と主張されています。能力主義社会ではどうすれば勝者になれるのでしょうか。逆に言えば、能力主義社会における敗者とはどういう状態、どういう人なのでしょうか。 重要なのは、有能という(望ましい)意味の「メリット」と、「メリトクラシー(能力主義)」を区別することです。能力主義とはルールからなるシステムであり、人が何に値するかに基づいて所得や資産、影響力を分配する手段です。 まずは、きわめて常識的で反論の余地がない有能さとしてのメ

    マイケル・サンデルの指摘 「能力主義社会の“勝者”たちが手際よく成果を残したとは言えない」 | 「テクノクラシー化」への警告
  • 市民ランナーの間で話題の「ストリーク」って? 大切なのは「毎日続けること」 | まずは1日10分のランニングを2週間から

    1日1マイル(1.6km)のランニング継続で人生はどう変わるのか? 近年、市民ランナーの間で「ストリーク」の人気が高まっていると、米紙「ニューヨーク・タイムズ」が報じている。 ランニングにおける「ストリーク」とは、1日1マイル(1.6km)以上のランニングを毎日続けることを指す。走る距離も場所もペースもその人次第。1日1マイル(1.6km)以上であれば、10分でも1時間以上でも構わない。その日その時の体調に合わせて、好きなペースで走れば良い。 要するにストリークとは、とても個人的な挑戦であり、自分との約束であり、とにかく2週間でも1ヵ月でも自分で決めた期間を「毎日続けること」、自分に責任を持つことに意味がある。

    市民ランナーの間で話題の「ストリーク」って? 大切なのは「毎日続けること」 | まずは1日10分のランニングを2週間から
  • そこまで努力しないで生活をちょっと改善する100の方法 | 英紙が元旦に紹介

    世界中で新年の抱負や目標が掲げられている頃だが、それを継続するのはなかなか……「三日坊主」もどうやら世界共通らしい。そこで英紙「ガーディアン」が紹介するのが、そこまでがんばらなくても生活がちょっとよくなる100の方法だ。全部やる必要はもちろんないが、新たな年にどれか実行できそうなものはあるだろうか? 1. 月曜の夜に運動せよ(月曜の夜に楽しいことは起きないから)。 2. 購入を決めかねているなら、買うまで72時間待て。 3. スーパーのレジではいちばんてんこ盛りのショッピングカートの直後に並ぶのが常にいちばん速い(品が少なくても人が多ければ、あいさつ、会計、袋詰めにあんがい時間がかかる)。 4. 職場と寝床に果物を持っていけ! 5. 週4日勤務を検討せよ。5日目の仕事はどのみちおそろしく課税されがちだから、手取りの5分の1を税で持っていかれるよりはマシだ。 6. ケンカするとき、感情的な弱

    そこまで努力しないで生活をちょっと改善する100の方法 | 英紙が元旦に紹介
  • 哲学者ハン・ビョンチョル「完全な支配は、人々が遊びに興じることで成立する」 | 「疲労社会」に生きる現代人

    デジタルの世界で、私たちは搾取されている。「よくない」と頭ではわかっていても、実際はスマートフォンを片時も離さず、少しでも暇があればSNSをチェックし、他人との比較に余念がない。現代がモノで溢れかえる一方、私たちは「非物質」に取りつかれ、安定性を失っていると、哲学者ハン・ビョンチョルが警鐘を鳴らす。 私たちが手で触れ、匂いを嗅ぐことができるモノたちの、原子と分子から成る「物質界」は、情報社会つまり「非物質世界」へと、眩暈(めまい)がするように溶解しつつある。 そう指摘するのは、韓国生まれのドイツの哲学者ハン・ビョンチョルだ。私たちは、なおこの「非物質」を求め、購入し、販売しており、それらは私たちに影響を及ぼし続ける。 デジタルの世界は、私たちがまだ現実世界とみなしているものと異種交配して混ざり合い、人間をかつてないほど触れがたく、はかない存在に変えている。 最新の著作『非物質:現代社会の破

    哲学者ハン・ビョンチョル「完全な支配は、人々が遊びに興じることで成立する」 | 「疲労社会」に生きる現代人
  • オードリー・タン「大臣になって一番大変だったのは心に侵入するウイルスに対処すること」 | 台湾独自のフェイクニュース事情も

    35歳の若さで台湾の蔡英文政権に入閣し、デジタル担当大臣としてのコロナ対応も担うオードリー・タン氏。迅速なコロナ対応が話題となったが、中東メディア「アルジャジーラ」のインタビューに語ったのは、コロナ以上に深刻な課題だった──。 ──台湾でのコロナ対策は世界的に見ても迅速でした。コロナの「接触履歴追跡システム」の開発など、デジタル面でコロナ対策にどのように関わったのでしょうか。 私の力というよりも、「g0v」(gov zero:市民社会や政府のプロジェクトに取り組む活動家のオープンソース運動)のコミュニティの成果物の一つです。ポイントはアプリを使わないシステムにしたことです。台湾では、高齢者を含む大半の人が、携帯電話やスマートフォンを持っています。しかし、およそ2割の人がアプリをダウンロードしてインストールし、使いこなすスキルを会得していません。 そのため、国内で最もポピュラーなコロナ対策ア

    オードリー・タン「大臣になって一番大変だったのは心に侵入するウイルスに対処すること」 | 台湾独自のフェイクニュース事情も
  • ペニスと乳房を持つ「眠れるヘルマプロディートス」は何を語るのか | 歴史を学ぶことはツイッター上での議論と似ている?

    ──古代ローマなら安全に議論ができるとのことでしたが、最近は古典学が白人至上主義と切っても切り離せない関係にあるという主張が出てきており、それをめぐる論争も起きています。 古代ローマ、そして古代ギリシャの一部がファシズム、独裁制、白人至上主義の正当化に使われたことは間違いありません。 古代の奴隷は19世紀の使用人のようなものだったと、事実が漂白されることもありました。 古代世界の見たくない部分を見ないで済ませるのはみんなが得意でしたし、古代世界をだしに使って身の毛もよだつようなことを正当化するのもみんなが得意でした。 ファシズムが台頭したのは古典学のせいではない ただ、最近はある特定の学問の「有害性」をことさら大きく書き立てる傾向があるように思えます。 どんな学問も文化の外に存在することはできませんから、もちろん古典学にもそれが悪用された歴史はあります。それは原子物理学や人類学にも悪用の歴

    ペニスと乳房を持つ「眠れるヘルマプロディートス」は何を語るのか | 歴史を学ぶことはツイッター上での議論と似ている?
  • 村上春樹とTシャツと──モノと人との、切っても切れない関係性への考察 | モノを生かし、モノに生かされる人生

    11月23日に英語版が発売された、村上春樹のエッセイ『村上T 僕の愛したTシャツたち』。「控えめなTシャツへのラブレター」とも言えるその言葉の連なりからは、私たちがいかに身の回りのモノを生かし、またそうしたモノたちに生かされているかが見えてくる──米誌「アトランティック」による、モノと人との切っても切れない関係性への考察。 ノベルティーTシャツの2つの役割 ノベルティーTシャツの愛好家、かつ、生まれついての収集家である私は、長いことTシャツを集めてきた。1990年代、家族で「ベン&ジェリーズ」のアイスクリーム工場に行ったときには、派手なタイダイ柄のTシャツを手に入れたし、最近では、パンデミックのさなかに出会った濃い緑色の長袖Tシャツがある。りんごのケーキで有名なトロントのレストラン「ミスティック・マフィン」のものだ。タイダイ柄の方はどこにしまい込んだか忘れたが、緑色の方は涼しくなるといつも

    村上春樹とTシャツと──モノと人との、切っても切れない関係性への考察 | モノを生かし、モノに生かされる人生
  • 「自分のドッペルゲンガーと大親友になりました」─顔だけでなく、人生までそっくりだった2人 | おそろいの衣装で詩の朗読会も

    ニール・リチャードソンは、引越し先でしょっちゅう「ジョン」なる人物と間違われた。ついに出会った物のジョンは、見た目が瓜二つであるだけでなく、あまりにも多くの共通点があると判明。そんな二人は今、かけがえのない友情を楽しんでいる。 ジョンって誰ですか? 2013年、のマリオンと私は、娘と孫が住んでいる場所にほど近いエセックス州ブレインツリーに引っ越した。そこでは、とてもフレンドリーな地元の人たちがいたので感心した。知らない人でも、道ですれ違うと手を振ってくれることがよくあったのだ。 「こんにちは、ジョン!」と挨拶してくれる人もいた。私の名前はニールなのだが、まあそれは放っておいた。 あるとき、カフェにいると、1人の男性がこちらに来て「ジョン・ジェミソンさんですよね?」と話しかけてきた。

    「自分のドッペルゲンガーと大親友になりました」─顔だけでなく、人生までそっくりだった2人 | おそろいの衣装で詩の朗読会も
  • 「町の本屋さん」をアマゾンから守れ! フランスが配送“実質無料”禁止へ新法 | 書店は文化的産物だから | クーリエ・ジャポン

    オンラインの大手書店の台頭などのため、日でも「町の屋さん」がどんどん減っているというニュースが報じられているが、そんな状況は諸外国でも同じようだ。 しかし、フランスでは個人が運営する独立系の書店を「文化的産物」と位置づけ、さらなる保護策を打ち出した、とこれまでの歴史を振り返りながら、米紙「ワシントン・ポスト」が報じている。 アマゾン配送料たった1セント フランスの新法は、とてもフランスらしい方法で、独立系書店を保護しようとしている。アマゾンなどの大手小売による割引を相殺するため、書籍配送に最低価格を義務付けるというものだ。 フランスでは、書店は必要不可欠な業種だ。少なくとも、フランスで3度目の新型コロナウイルスによるロックダウンが行われた際には、そうとされた。 文化的産物としての独立系書店の保護は、国家の優先事項でもある。1981年に制定された法律では、書籍は一定の価格で販売し、5%以

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  • マイケル・サンデル「能力主義から離れ、仕事の尊厳について考えてほしい」 | 格差と分断を助長する「能力主義」

    能力主義にはダークサイドがある ベトナム戦争真っただ中の1971年、2400人のカリフォルニアの学生を前にロナルド・レーガンとの討論に挑んだ18歳のマイケル・サンデルは、早くも敗北から教訓を得た。現在ハーバード大学で政治哲学を教えるサンデルは、そのときの様子をこう振り返る。 「私は高校時代に培った最高のディベートスタイルでレーガンに容赦なく質問を浴びせましたが、まるで暖簾に腕押しでした。レーガンはどんな質問も軽くかわし、ユーモアたっぷりに自分の見解を披露しつつも、長髪の若造に敬意を払うことを忘れませんでした。 そのときの経験から学んだのは、政治的なディベートは議論の中身で勝つことが主眼ではないということです。ディベートの核心はレトリックであり、耳を傾けることであり、人間的なレベルで相手とつながることなのです」 以来、その教訓がサンデルのディベート手法を形成している。サンデルはそのキャリアの

    マイケル・サンデル「能力主義から離れ、仕事の尊厳について考えてほしい」 | 格差と分断を助長する「能力主義」