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ブックマーク / science.srad.jp (19)

  • ハチノスツヅリガの幼虫の唾液にポリエチレンを分解する酵素 | スラド サイエンス

    ポリエチレン (PE) の酸化と解重合を可能にする酵素がハチノスツヅリガの幼虫の唾液から発見された (論文、 マルガリータサラス生物学研究センターのプレスリリース、 The Register の記事)。 研究を率いた Federica Bertocchini 氏は趣味の養蜂家でもあり、蜜蝋をべる養蜂の害虫であるハチノスツヅリガの幼虫 (以降、幼虫) を捕まえてPE製の袋に入れておいたところ、袋に穴をあけて逃げ出してしまったことが研究のきっかけとなった。 Bertocchini 氏の研究グループは幼虫が PE をべて生分解できるという研究成果を 2017 年に発表しており、2020 年には別の研究グループが幼虫の腸内細菌叢とのかかわりを示唆する研究成果を発表している。 微生物による PE の生分解は非常に長い時間を要するだけでなく、紫外線照射や加熱といった非生物的な事前の酸化処理が必要と

  • 気体から固体への状態遷移は「凝華」表記に | スラド サイエンス

    2022年年度の化学教科書からは使用する用語に大きな変化があったそうだ。啓林館の教科書用語の変更を説明した資料によれば、固体から気体に変化する状態遷移を従来と同じく「昇華」、気体から固体に変化することを新たに「凝華」と呼ぶことになったという。従来はどちらも昇華と呼称していた。このほかにも化学式のうちイオンを表す化学式を「イオンの化学式」と呼んだり、これまでは3~11族元素を「遷移元素」として扱っていたが、BeとMgがアルカリ土類金属になったことでこれも3~12族元素に変更されるなどしている。経緯の一部に関しては理系のための備忘録の記事が詳しい(啓林館 教科書用語の変更について[PDF]、難関大に行きたい人へさんのツイート)。 nemui4 曰く、

  • IT業界人はなぜインタビューでろくろを回すのか | スラド サイエンス

    IT業界人は何故インタビューでろくろを回すポーズをするのか。誰しもが考えたがどうでもいいので忘れ去られたのは数知れずであろう。大阪公立大学大学院現代システム科学研究科に所属する牧岡 省吾氏によるチームによると、手を拘束すると意味を処理する脳活動と言語化の速度が低下すると報告した(ナゾロジー)。 実験の参加者には、画面に表示された2つの単語が表す物の大きさを比べ、どちら大きいのか口頭で答えてもらう調査を行った。また「手を机の上に置いて拘束しない条件」と「透明アクリル板で手の動きを拘束する条件」での比較で手の動きが脳内の意味処理に影響するか調査した結果、手を拘束すると左脳の頭頂間溝と下頭頂小葉の活動が弱まり、言葉の意味処理が阻害されたと分かったという。研究の詳細は、2022年8月8日付の科学誌『Scientific Reports』に掲載された。 多分ろくろということに意味はなく、手を動かしな

  • 2022年6月29日は1日が観測史上最も短かった | スラド サイエンス

    原子時計が発明された1950年代以来で、最も短い1日が観測されたそうだ。国際機関の国際地球回転・基準系事業(IERS) の発表によると、6月29日の地球の自転時間は、通常の1日24時間より1.59ミリ秒短かかったという。これまでの最短記録である2020年7月19日には、通常より1.47ミリ秒短かかったがこれを上回るとしている。ただ14億年も前のはるか昔は、1日の長さは約18時間だったという研究もあるという。近年は、地球の自転速度は加速傾向となっており、この傾向が続けば、3~4年後にはうるう秒を差し引く必要が生じるかもしれないとのこと(CNN、ナゾロジー)。 あるAnonymous Coward 曰く、 無論地球と月の相互作用により地球の自転角速度は減少してきたのだから、人類が厳密な観測開始をする前、人類が出現する前には、一日が今日より遥かに短かった事は知られている。

  • 鼻の中の鉛を除去すると、スギ花粉症が緩和する可能性 | スラド サイエンス

    スギ花粉症の症状の原因は、大気中に含まれる鉛が原因であるとする研究が発表された。福井大学と名古屋大学の共同研究グループが発表したもので、研究チームはスギ花粉が飛散期のアレルギー患者44人から採取した鼻汁の鉛濃度が、アレルギーではない57人と比べて40%以上高いことを発見したという。鼻汁に含まれる鉛の一部はスギ花粉由来である可能性があるとしている(名古屋大学[PDF]、ニュースイッチ、読売新聞)。 さらにアレルギー性鼻炎モデルマウスを用いた動物実験を行い、鉛濃度の増加と鼻症状の増悪の相関関係を突き止めることに成功した。研究によると、花粉症の患者は鉛が鼻腔内に残りやすい体質があるという。一方で健常者の場合、鼻汁が出ると鉛は洗い流されて外に排出されやすいとしている。花粉に付着した鉛が鼻の中に入って症状を悪化させている可能性があるとしている。

  • 人間の採取が選択圧となり、目立ちにくい色に変わった植物 | スラド サイエンス

    中国・横断山脈に自生するユリ科バイモ属のFritillaria delavayi(梭砂貝母)は人間の採取が選択圧となり、目立ちにくい色に変わっていったと考えられるそうだ(論文、 エクセター大学のニュース記事、 The Guardianの記事)。 バイモ属の植物は、鱗茎にアルカロイドを含むことから生薬として利用されるものも多い。日薬局方ではアミガサユリ(Fritillaria verticillata)の鱗茎が「バイモ(貝母)」として収載されている。F. delavayiの鱗茎から作られる生薬「炉貝」は近年価格が上昇しており、採取圧が強まっているという。 中国科学院昆明植物研究所と英エクセター大学の研究チームが8地域で調査したところ、F. delavayiの葉の色は地域によって灰色~茶色~緑色と幅があり、採取が広く行われて採取圧が高い地域では背景となる現地の岩石の色に溶け込むような色になっ

  • NASA、宇宙の不吉なサウンドを集めたプレイリストを公開 | スラド サイエンス

    NASAがハロウィンにちなみ、宇宙の不吉なサウンドを集めたプレイリスト「Sinister Sounds of Space」を公開している(NASAのニュース記事、 SoundCloudのプレイリスト)。 公開されているサウンドは探査機や観測衛星が取得したデータを可聴周波数帯域に変換したもの。プレスリリースではNASAの火星着陸機InSightが捉えた火星の地震(marsquake)「Martian Quake Sol 173/235」(トラック7/8)や、ESAの宇宙望遠鏡Planckが捉えた138億年前の宇宙の波動「Sounds of Ancient Universe」(トラック9)、NASAのX線観測衛星Chandraが捉えた銀河中心のイメージ「Galactic Sonification」(トラック14)、NASAの木星探査機Junoが捉えた木星のプラズマ波「Jupiter's Aur

  • Pornhub、性教育ビデオシリーズを開始 | スラド サイエンス

    ポルノ動画サイトPornhubは10月29日、同サイト初の性教育ビデオシリーズ「Pornhub Sex Ed」を開始した(プレスリリース、 Mashableの記事、 Pornhub Sex Edチャンネル)。 シリーズは性に関するさまざまな情報やアドバイスを提供するPornhub Sexual Wellness Centerを通じて立ち上げられたという。現在、多くの人は大衆文化を通じてリアルな性的映像に初めて触れることになるが、このような映像はエンターテインメント的な価値を優先して性の現実を歪めているためシリーズを開始したとのこと。 Pornhub Sex Edは性に関する正しい知識の提供を目指し、実際の人体を使用した正確な映像で性に関する誤った常識を打ち消し、性体験に関するよくある疑問に答えていく。すべてのビデオは資格を持った性セラピストや大学教授がナレーションを担当し、最初の11のビ

  • 日本書紀に記されている「赤気」という現象の正体は扇形オーロラだという説 | スラド サイエンス

    国立極地研究所と国文学研究資料館、総合研究大学院大学の共同研究で、日書紀に記されている「赤気」と呼ばれる現象が「扇型オーロラ」と整合することが分かったという(国立極地研究所の発表)。 日書紀は奈良時代に作られた、日歴史を記した書物の1つ。日書紀には、推古天皇二十八年(620年)に「十二月の庚寅の朔に、天に赤気有り。長さ一丈余なり。形雉尾に似れり。」との記述があるが、この現象がいったいどのようなものだったのかは謎だった。 しかし、国文学研究資料館と国立極地研究所が中心となって進めて来た文理融合の研究成果によると、日のような中緯度で見られるオーロラは赤く、扇形の構造を示すものであることが分かったという。これは日書紀の記述に合致するものから、日書紀で「赤気」と表現されている現象はオーロラであると考えるのが最も自然だという。 なお、「赤気」については、明月記にも建仁4年(1204年

  • 古代エジプトの遺跡から世界最古のチーズが見つかる | スラド サイエンス

    古代エジプト・メンフィスの遺跡から世界最古のチーズが発見されたそうだ(ACSのニュースリリース、 論文アブストラクト、 SlashGearの記事)。 この遺跡は紀元前13世紀にメンフィスの首長などを務めていたPtahmesの墓。最初にPtahmesの墓が発見されたのは1885年だが、その後砂漠の砂に埋もれて場所がわからなくなっていたという。再び発見されたのは2010年。それから数年経って考古学者が発見した壊れた壺の1つに、白っぽい塊と蓋に使われていたとみられる帆布が入っていたそうだ。 この塊はサンプルを分析して検出されたペプチドから、牛乳および羊乳または山羊乳で作られた乳製品であることが判明する。帆布の特徴は液体ではなく固形物を保存するのに適していることを示しており、それを否定するような証拠もないことから、この塊はチーズだったとの結論に達したとのこと。 また、検出された他のペプチドにより、

  • 面白い素数はたくさんある | スラド サイエンス

    517桁の素数「11111111111111111111111111111111111111111111111155555555555555555555555555555555555555555555511551111555111155511111551555555555551551111155115515551551555155551555511555555555115515555551155155515515551555515555151555555515155111555511551111555111155555155551551555551551551555555115515555551551555551555515551555155515515555551155155555515551555515555155551515555155155555511551555555155515

  • 地方紙の「おくやみ」欄は研究データとして使えるか | スラド サイエンス

    地方紙の「おくやみ」欄に掲載された情報について調査した論文が日公衆衛生学会の学会誌に掲載されている(論文概要、論文全文)。 この論文では、栃木の地方紙「下野新聞」の「おくやみ」欄に掲載された死亡者データを収集・分析している。この「おくやみ」欄は遺族が新聞社に対して情報掲載を行うもので、故人の氏名や経歴などの情報が掲載される。今回の論文はこの情報を公衆衛生に関する情報として利用できる可能性について調査したものとなっている。 結論としては、人口動態統計と比較した場合の死亡者の掲載割合は67.6%で、データベースとしては一定の価値があるものの、掲載された死因の妥当性は低いという結論となっている。

  • 国際宇宙ステーションで謎の細菌が見つかる、地球外のものである可能性も | スラド サイエンス

    国際宇宙ステーション(ISS)の外壁で細菌が発見され、これが地球外のものである可能性があることが話題になっている(INDEPENDENT、トカナ、Slashdot)。 トカナの記事では「“未知の生命”が国際宇宙ステーションで採取」「人類とエイリアンが邂逅」などとされているが、実際のところは現時点ではこの細菌が地球外由来のものであるという証拠はないようだ。 この細菌の発見を明らかにしたのはロシアの宇宙飛行士で、ISSモジュールの打ち上げ時にはなかったものだとしている。ただ、超低温や高温に耐えられる細菌は地球上にも存在し、以前にもそういった地球由来の細菌が宇宙ミッションで見つかったことはあるそうだ。現在分析中とのことだが、とりあえずこの細菌には危険性はないように見えるという。

    NSTanechan
    NSTanechan 2017/12/06
    思ったことはすでに書かれていた
  • NASAによる「宇宙服を着たままで排泄物を処理する技術」コンテスト、受賞者発表 | スラド サイエンス

    以前NASAが宇宙服を着たままで排泄物をうまく処理できるアイデアを募集しているという話題があったが、このたびその受賞者が発表された(Forbes)。 1位(賞金1万5,000ドル)を獲得したのは、医師のThatcher Cardon氏で、カテーテル手術などで使われている技術を応用したもの。宇宙服内部に気密された空間を作り、カテーテルや宇宙服内部で膨張する特殊な便器を使って排泄物を取り出すという。 また、2位(1万ドル)を獲得したのはSpace Poop Unification of Doctorsというグループ。空気の流れで尿を下着の後ろに送りだし、デバイス内部にため込むという。 NASAはこれらのアイデアをベースに、新たな排泄物処理システムの開発を進めるという。

    NASAによる「宇宙服を着たままで排泄物を処理する技術」コンテスト、受賞者発表 | スラド サイエンス
  • 社会主義に長く晒されていると、ズルするようになるという実験結果 | スラド サイエンス

    ミュンヘン大学とデューク大学の研究チームが合同で行った実験によれば、社会主義はモラルにゆるみを生じさせることが分かったとのこと(Economist、Slashdot)。 実験では、被験者としてベルリンの住民から任意に250人を選出し、サイコロを40回振らせて、数字の合計が最も大きい人を勝者とするゲームを行った。このゲームでは、サイコロを降る前にサイコロの上面か下面どちらかを選び、振ったあとに指定した面の数字が自分の得点となる。しかし、どちらの面を選んだのかを申告する必要はなく、たとえば、当は上面の数を選んでいたのに数の大きい下面の数を記録するという「ズル」が可能となっていた。正直に申告を行えば、4や5、6と同様の頻度で1、2、3という数が記録されるはずだが、実験の結果、被験者の中にはズルしたのではないかと疑わしくなるほど大きな数ばかりを記録する人がいたという。 ゲームの終了後、被験者らに

  • 壁の遮音効果を小さな穴で台無しにする方法 | スラド サイエンス

    来、壁は音を遮断するはずなのだが、壁にごく小さな穴を空け、その穴をプラスチックのラップで作った膜で覆うだけで、音を筒抜けにすることができることが発見された。北海道大学のOliver Wright氏が韓国の大学の研究者らと共同で研究を行い、Physical Review Lettersにレポートを発表している(家/.、Inside Science記事)。 同レポートによれば、ドリルで壁面に小さな穴をあけて片側をプラスチックラップで作った膜で覆ったところ、まるで壁が存在しないがごとく音を伝達することができたとのこと。一方で、壁に穴を空けただけで剥き出しにしておいた場合、音の大部分は壁に遮断されてしまう。伝達された音のボリュームは、穴の大きさに応じて、元音源の75%から100%近くにも及んだそうだ。

  • 「双子素数予想」の証明につながるかもしれない論文が投稿される | スラド サイエンス

    英科学誌ネイチャーが米ニューハンプシャー大の数学者が13日、「間隔が7千万以内の素数のペアは無限にある」と証明し、専門誌に論文を投稿したと朝日新聞が報じている。 「3と5」や「11と13」のように隣り合って差が2のペアを「双子素数」と呼ぶ。素数が無限に存在することはユークリッドが証明しているが、双子素数が無限に存在するかどうかは証明できておらず、数学最古の難問の一つともいわれていた。 今回は双子素数についての証明ではないが、発表者は「7千万という間隔はこれからどんどん縮めていける」と話しているという。

    NSTanechan
    NSTanechan 2013/05/23
    なるほどわからんけどおもしろいからいい
  • 頭に鳴り続けるメロディーを消す方法 | スラド サイエンス

    テレビなどでたまたま耳にした流行の歌がその後も脳内でループし続ける現象は誰しもが経験したことがあるだろう。イヤーワームとも呼ばれるこの現象を消し去る方法があるそうだ (Telegraph.co.uk の記事、家 /. 記事より) 。 ウエスタン・ワシントン大学の心理学者 Ira Hyman 博士によると、最も有効なのはアナグラムを解くことだそうだ。歩行や運転など意識せずに行えるものは認知機能をさほど活用しないため作業記憶に音楽が入り込む余地が大いにあるが、アナグラムを解くことで認知機能が使われ作業記憶から音楽を追い出すことができるとのこと。ここで重要なのが丁度良い難易度の問題を解くことであり、簡単すぎても難しすぎても音楽がまた鳴り始める隙が生まれてしまうとのこと。数独パズルも効果がみられたが難しすぎると効果が薄く、アナグラムの効果には及ばなかったという。 ちなみに耳に残るのは鼻歌で歌いや

  • 宇宙は新しい星を作らなくなっている | スラド サイエンス

    のすばる望遠鏡や英国にある赤外線望遠鏡、チリにある超大型望遠鏡を用いて初期宇宙の時代から星々が形成される動向を調査した研究によると、「既に宇宙は95%ほどできあがっている」という(WIRED、すばる望遠鏡プレスリリース、家/.)。 観測の結果、今までに存在したすべての星の半分は90~110億年前に生まれたものだという。この傾向が続いているのであれば、新しい星が生まれる割合はピーク時に比べて30倍も低くなっているという。

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