今週のコラムニスト:マイケル・プロンコ 研究休暇で実に12年ぶりに日本を離れ、10カ月間を海外で過ごした。数週間前に帰国したとき、カルチャーショックを受けることは予想していた(逆カルチャーショックなのか逆・逆カルチャーショックなのかはともかく)。それでも、最大のショックについては心構えができていなかった。「書類記入」ショックだ。 詳細な項目に日本語で必要事項を書き入れることを「書類ショック」と呼ぶことにしたいが、今回それは空港の入国審査で始まった。私は文句も言わずに指紋を取らせたのに、係官は私が前もって律儀に記入しておいた用紙を破棄した。 係官が指し示したのは、10カ月前の出国時に知らぬ間にパスポートにホチキス留めされていた用紙。私はそこに書き直した。次回出国用の用紙がパスポートに挟み込まれるのを見ながら、東京ライフには書類が欠かせないことを思い出した。恐怖とともに。 次の書類ショックはス
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