福島県が設置した「県民健康調査」検討委員会「甲状腺検査評価部会」は、「現時点の判断」として、これまで見つかったがんと、被曝の間に関連は認められないとする見解を発表した=2019年6月3日、福島市 福島の甲状腺検査は即刻中止すべきだ(上) 「早期発見」が過剰診断を生んでいる がんといえば検診による早期発見・早期治療こそが最善と考えてしまいがちだし、筆者も甲状腺検査問題を調べるまではそう思い込んでいた。 ところが、甲状腺がんのほとんどは進行が非常に遅く、症状がないうちに超音波で検査すると、発症が何十年も先になるかもしれないがんや生涯にわたって発症しないがんまで発見してしまう。発症しなかったはずのがんを見つけてしまうことを過剰診断と呼ぶ。これは偽陽性とは別の概念で、がんであることには間違いないが、死ぬまで悪さをしない。また、万が一症状が出る場合であっても、甲状腺がんは予後が極めてよいことが知られ
![福島の甲状腺検査は即刻中止すべきだ(下) - 菊池誠|論座アーカイブ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0aa34195970d347d7b33996cfdf6277711a61e62/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwebronza.asahi.com%2FS2010%2Fupload%2F2019062000004_3.jpeg)