上海市場の乱高下なんてなんのその。中国人観光客による常識外れの買い物「爆買い」が再び猛威を振るい始めた。円安、消費税免税に加え、日本での小売業界でのセールの季節が重なるためだ。早くも売り場の一部から商品がごっそりなくなった百貨店もあるという。純粋な個人利用での買い物もあるが、彼らのしたたかな商魂も透けてみえる。 (ジャーナリスト・奥窪優木) 全国の百貨店で開催されている夏のセールに出かけた方で、今年、ある異変に気付いた人はいないだろうか。セール開催中にもかかわらず、売り場ではセール品が不足していたのだ。 東京・新宿にある某百貨店の男性アパレル販売員はこう明かす。 「うちは毎年約2週間の予定でセールを開催するんですが、今年は2週目に入る前にセール品がほとんどなくなってしまいました。この現象はうちだけでなく、同じフロアに入る他の複数のブランドも同じことが起きていたようです」 その原因はずばり、