北海道胆振(いぶり)東部地震による停電で食品廃棄の被害が出たとして、北海道電力への損害賠償請求を検討していた札幌市の生活協同組合コープさっぽろは賠償請求をしないことを決めた。 コープによると、停電で冷蔵・冷凍設備が停止し、廃棄した食品の損害額は計約9億6000万円に上る。コープ幹部は7日、取材に対し賠償請求を検討する考えを示し、電力の一極集中に問題提起したいとしていた。 ただ、毎日新聞など各社が報道するとコープへの批判も相次ぎ、コープは8日、ホームページで組合員らに心配と疑念をかけたとして謝罪。賠償請求をしない方針を示した上で「ブラックアウトの原因と責任の所在を明確にすべきだ。今後の再発防止対策を問いたい」などとコメントした。【野原寛史】