ハシグロアビは無害な鳥に見えるかもしれないが、縄張り意識が強く、生息地に侵入するものは、どんな相手でも激しく攻撃する。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 2019年7月、米メーン州ブリッジトンの猟区の管理所に変わった通報があった。死んだハクトウワシがハイランド湖に浮かんでいるというのだ。生物学者はハクトウワシは撃ち殺されたか、鉛製の釣り具で中毒死したと考えた。どちらも、野鳥の死因としてはよくある話だ。 (参考記事:「【動画】泳ぐワシ!? おぼれかけたところを救出」) ところが、事実は違った。ハクトウワシの死体を検査したところ、心臓にまで達する刺し傷があったのだ。この傷をつけたのは銃ではなく、水鳥の一種ハシグロアビの短刀のようなくちばしだった。 メーン州内水漁業野生生物局の野生生物学者ダニエル・ダウ
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