お茶屋が立ち並ぶ重要伝統的建造物群保存地区。京都市東山区の祇園新橋かいわいの落ち着いた町並みに、漂うにおいが波紋を広げている。景観に「におい」は含まれるのか―。 【写真】焼き鳥「煙」巡り、店側と地元対立 京都市東山区の祇園新橋かいわいに開店した焼き鳥店を巡り、店と地元の「祇園新橋景観づくり協議会」との対立が昨年表面化した。落ち着いた風情が京都屈指の人気スポットだけに、協議会は臭気や煙といった目に見えない環境も守るべき地域の「景観」の一つとして徹底した対策を要望。焼き鳥店はコストの面で難色を示し、平行線をたどった。 焼き鳥店の近くにある日本料理店は「お客さんを迎えられる状態ではない」として昨年4月は急きょ10日間ほど臨時休業した。 気分を害する臭いを巡る議論は各地で起きている。 2014年には神奈川県逗子市が、逗子海岸の利用ルールを定めた「安全で快適な逗子海水浴場の確保に関する条例」を改正、