アメリカでは鎮痛剤として使われるオピオイド(ヘロインなどアヘン類縁の化合物)の濫用が社会問題となっており、「オピオイド危機」や「オピオイド・エピデミック(疫病)」(政府の啓発サイト、Wikipedia)と呼ばれている。アメリカ国内におけるオピオイド過剰摂取の死者数は1999年から2017年までの19年間でほぼ40万人である。被害は現在でも拡大中で2017年の1年間だけでも4万7600人が死んでおり、これは薬物過剰摂取の死者数全体の67.8%にあたる(数字はMD Magazine)。 米国医師会雑誌のオープンアクセス版で1月18日に発表された論文「オピオイドを製造する製薬業界のマーケティングとオピオイド関連オーバードースによる死亡との関連性」によると、全米2,208の郡で67,507人の医師に投じられたマーケティング費約3970万ドル(44億円)を調べた結果、オピオイドを販売する製薬会社から