人に話を聞く仕事をしていると、ときに背筋がぞくぞくとすることがある。話の内容に深く納得し、重みを感じたときだ。そんなときは「早く読者に伝えたい」と心がはやる。15年ほど前、大成建設の松木田正義さんにお会いしたときも、そうだった。 当時、松木田さんは東京湾横断道路(現、東京湾アクアライン)川崎人工島東工事の所長を務めていた。東京湾横断道路は、川崎と木更津の間約15kmをトンネルと橋でつなぐ「土木のアポロ計画」と呼ばれたビッグプロジェクトだ。そのなかで松木田さんは、トンネルの中間点となる人工島を海の中に築く難工事を担当していた。 1948年生まれで、鹿児島県立薩南工業高校土木科を卒業後、66年に大成建設に入社。以来、数々の大型海洋工事に従事し、次々と新しい工法を生み出した。特許や実用新案に結びついたものが15件もあるという。アイデアマンとして、その名を知られていた。そして計画を練るときには、作
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