日本政治が以前のような長期一党支配に戻る可能性が低いとすれば、また何らかの政権交代が起きるはずだ。本書では民主党政権の「政治主導」の実態に注目することで、民主党政権の「中間評価」を出し、将来起こりうる政権交代への教訓を得る。気鋭の研究者と官僚によるエキサイティングな日本政治論。 第Ⅰ部 政治構造の変容 第1章 民主党政権と世論――内閣支持率乱高下の背景構造を探る[菅原琢] 1 問題関心 2 政権交代前後の内閣支持率 3 日本の政党制と内閣支持率 4 世論調査データの観察と考察 5 結論と含意 第2章 政権交代と人事――ネクスト・キャビネットという試み[山本健太郎] 1 はじめに 2 政権交代以前の民主党──ネクスト・キャビネット 3 民主党の政権準備と閣僚人事 4 政権獲得準備としての人事政策──その教訓 第3章 政権交代と利益誘導政治[砂原庸介] 1 はじめに 2 自民党政権の統治スタイ