北朝鮮の漁船が水産庁の取締船と衝突し、緊張が高まる日本海・大和堆(やまとたい)-。その最前線で活躍する海上保安庁の第9管区海上保安本部は深刻な求人難に悩まされている。今月、海上保安官を養成する海上保安学校に第9管区採用として入学したのは、同管区を内示された採用試験合格者のわずか7%。いわゆる“内定辞退率”はなんと93%にもなる。公務員志望者が“お試し受験”をしたり、「労働条件が公務員らしくない」と敬遠したりするのが主な理由だという。(池田証志) 【写真でみる】放水訓練をする大型巡視船「さど」 ■全国でも75%が辞退 海上保安庁の一般職員養成機関「海上保安学校」(京都府舞鶴市、在籍者約640人)では毎年2回、高校卒業者と卒業見込みの生徒を対象に採用試験を実施。合格者は計11ある管区のいずれかへの配置を内示された後、原則1年間給料を受けながら同校で授業を受け、現場に配置される。内示先はおおむね