移動手段の発達によって、人口は、多種多様な「つながり」が得られる都市に集中することになります。近代であれば、やはり「電車」の登場が大きなイノベーションだったと思います。 人間は、もともと自分と価値観の似た人と「つながりたい」と考えていると思われます。この前提において、移動手段の発達による、人口の都市集中は、自分と価値観の似た人に出会いやすい環境を、人々に提供したと言えます。 ●地域コミュニティーの弱体化 移動手段の発達は、人々の「つながる力」を高めました。実際には、このつながる力によって出現したのは「職場コミュニティー」でした。かつて職場コミュニティーは、家族的とも言われ、職場に行くことが、人々の「つながりたい」という欲求を満たした時代がありました。 結果として「ただ、近くに住んでいる」ということを前提として存在してきた「地域コミュニティー」は、時代とともに弱体化して行きます。移動手段の発
仕事も家庭も世界が舞台! オーストラリア人の夫と3人の子どもと共にロンドンにて世界級ライフスタイルを実践中! 「若者が車を買わずに、何が悪いのか?」とずっと思ってました。 昔むかーし、私自身がモノに興味がない若者だったから。 私が学生の頃はとっくにバブルは崩壊していましたが、円高で、ヨーロッパにブランド店詣でのショッピング旅行をする女子大生もまだ健在でした(今でもいるの?)。 車を持っている男子の方が持っていない人よりステイタスは高かったような気もします。 ところが、私自身はモノには興味がなく、旅ばかりしていました(→『バックパッカー時代も悪くない』)。 就職活動でも「働きたーい!と思えるほど好きなモノがない」という理由でメーカーは受けなかったくらい(新卒では部署別採用なんてほぼ皆無の時代)。 ゆえに「普通に都市で生活してたら必要ない車を買わないなんて、最近の若者が賢くなっただけなんじゃあ
中原淳(東京大学准教授)のブログです。経営学習論、人的資源開発論。「大人の学びを科学する」をテーマに、「企業・組織における人の学習・成長・コミュニケーション」を研究しています。 現代を一言で表現するのだとすると、中原さんは、何の時代だと表現しますか? 先日、ある取材で、ふいに尋ねられました。メディアに流布する「なんとかの時代」という「物言い」には、少々食傷気味のところを感じていたので、お答えするのに少し困惑しましたが、別に「僕が、今ここで、個人的意見を述べたからといって、明日また太陽は昇るし、地球は回るよね」と思い立ち(笑)、お答えすることにしました。 「"意味の時代"ですかね」 記者さんは、この唐突な僕の言葉にあっけにとられ、一瞬「ハニワ」のような顔になったことを僕は見逃しませんでした。僕は「やっぱり言わなければよかったな」と思いました。その後、その話は全く盛り上がらず、次の話題にうつり
■ ウイルス作成罪創設に向けて国民に迫られる選択 先々週、JNSAの時事ワークショップ「ウイルス作成罪を考える」に参加してきた。JPCERT/CCの早貸淳子氏から前回提出法案に沿った解説があり、それに続いて、私から前回提出法案の問題点がどこにあるのかについてお話しした後、会場にお集りの業界の方々からのご意見を頂きながら議論した。(以下はそのとき使用したスライド。) 不正指令電磁的記録作成罪法案の問題構造, 2011年1月24日 私が述べたことは、これまでここに書いてきたこととほぼ同じであるが、早貸氏との議論を通して、以前より問題の見通しがすっきりして、やはりそうだという想いを強くした。今回、新たな説明方法を思いついたので、それを以下に書く。(以前より正確さが増したはず。) 法案が前回のまま提出されると、「(A)解釈」で賛成するのか「(B)解釈」で賛成するのか、国民は選択を迫られる。そして、
最近日本でも話題のグルーポンであるが、米国では先週のスーパーボウルでやらかしちゃって大変なことになっている。 先週日曜(2/6)のスーパーボウルでグルーポンが出したTVコマーシャルが、チベット騒乱を利用したものだったため、米国中の人々の批判を買っている。 スーパーボウルとはアメフトのファイナル。 日本で言うと、ワールドカップ日本代表が決勝まで勝ち残るレベルの国民的イベント。 その試合中3回に渡って流されたというCMの内容は、こういうものだ。(Lilac 訳) 美しいヒマラヤ・・・、世界で一番美しい場所のひとつだ。 そこに住むチベットの人々は今大変な目にあっており、彼らの美しい文化は失われようとしている。 でも彼らは、驚くほどうまいフィッシュカレーをいまだに食べているんだ! グルーポンのクーポンを使えば、シカゴのヒマラヤレストランで、このフィッシュカレー、30ドルのところを、なんと15ドルで
人生にリハーサルはない。 十分な準備が整うことは、実は少ない。 自ら選んだ問題についてなら、長い時間をかけて〈専門家〉の域に達することもできよう。 だが、問題と呼ぶべきものは、不意をうってやって来る。 向こうからやって来るほとんど問題に対して、誰もが〈素人〉として向かい合うしかない。 例えば、すべての人が病気になるが、ほとんどの人は医者ではない。 米インテル(INTC)社のCEOだったアンディ・グローブ氏は1994年秋、家庭医がかわった際に健康診断を受けた。検査項目の一つであった血清前立腺特異抗原(PSA)値が高かったので、泌尿器科の受診を勧められた。 PSA値について調べてみると、前立腺がんの有無や大きさを示す腫瘍マーカーであり、この検査をすることで前立腺がんの早期治療が可能になったらしいことがわかった。 前立腺は、精液をつくる器官で男性のみにある。クルミほどの大きさで、膀胱の真下にあり
最も自炊から遠い人にも可能な、小さき最初の一歩を述べる。 多分、初めて一人暮らしする新入生にも役に立つだろう。 「まずい食材はない。 まずい料理があるだけだ」 ミッシェル・サラゲッタ 上にあげた一節から次のことが導き出される。すなわち、 サラダに失敗はない。 なんとなれば、サラダはまだ料理ではないからだ。 サラダは、ほとんど食材そのものである。 食べられるものでつくれば、食べられる範囲におさまると思っていい。 これだけでも、あなたがまずサラダからはじめる十分な理由になるだろう。 サラダを「つくる」のに火はいらない。 熱を加えて、食材が「消し炭」になる恐れがない。 料理下手な人間は、自分でも結果が予想つかないことに向こう見ずにも挑む。 そして食品の域をやすやすと超えてしまうのだが、サラダはあなたをそんなに遠くにまで連れては行かない。 食材を手に入れよう。 そしてそれに味をつけよう。 最初は市
「赤い風船探しコンテスト」や脳科学の軍事利用など、奇妙な研究を世に送り出しているDARPA(米国防高等研究計画局)ですが(最近も「みんなで新しい戦闘車両つくろうぜ!」コンテストなんてものを実施しています)、今度は「物語」の力を安全保障の分野でどう活用するか?という研究に着手しているそうです: ■ Defense Dept. Research Arm DARPA Tackles Storytime (Fast Company) 今年の2月28日、DARPAが"Analysis and Decomposition of Narratives in Security Contexts"(安全保障の分野における物語の分析と分解)というワークショップを開催する予定とのこと。これはSTORyNET(Stories, Neuroscience, and Experimental Technologies
久々に感動した。 僕を感動させたのは、スマイルスタイルの塩山諒さん(通称塩ちゃん)。 彼が大阪府の小学校に導入している教育プログラムが、良い。 その名も「まちときどきカエル」。 まず子どもたちが、町の「カエル(変える)ポイント」を話し合う。 例えば、放置自転車が多かったり、ゴミのポイ捨てが多かったり、大人の人たちが元気がなさそうだとか、そういった「変えるべき点」を見つけるのだ。 その後、問題を変えられる「カエルアクション」を自分なりに考える。 そして、実際にその「カエルアクション」を、手を動かしてやってみるのだ。 例えば、ある小学生のチームは、挨拶がないことをカエルポイントだと思った。 そこで、段ボールで「あいさつ自動販売機」を作り、その中に入って駅前に立った。 これまた段ボールで作ったコインを歩いている大人達に渡し、あいさつ自動販売機にコインを入れてもらうと、自動販売機の顔の所が開き、
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