最強のサウンドノベルの続編 「かまいたちの夜」は、「弟切草」に続くチュンソフトのサウンドノベル第2弾として1994年にスーパーファミコンで発売された。弟切草はカップルが不気味な洋館に迷い込むホラーだったのに対し、かまいたちの夜は雪山のペンションで殺人事件が発生するミステリーだ。 筆者が当時驚いたのは、現役のミステリー作家、我孫子武丸氏がシナリオを担当したこと。小説の世界で活躍している作家がゲームのシナリオを書くなんて、こんなぜいたくな話はない! と思ったのを覚えている。我孫子氏は2年近くゲームのシナリオに入れ込み、その間、小説の仕事はほぼできなかったそうだ。 こうして完成した、かまいたちの夜はまさにバリバリの本格ミステリーだった。しかも小説と違って、早く解ければそれだけ被害者が減る。逆にダメなら次々と犠牲者が増え、最後にはペンションに死体がゴロゴロ……。事件を解決するための選択肢が、トリッ
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