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祖父は寿司屋の大将であった。寿司屋といっても白木のカウンターがあって、清潔な三和土の上に行儀のいい椅子がならんでいるなんてのを想像してはいけない。全席テーブルで、うどんもあれば中華そばもあり、オムライスも出せば、焼肉定食も出す。客といえば近所の人達であり、駅近くという立地から電車を待つ間に通勤客がラーメンを啜って行く。いわば「駅前食堂」。看板には「寿司 丼物 うどん そば、麺類一式」とある。関西にはこの種の店が、昔は沢山あった。 子供の頃、この祖父に随分とかわいがられた。なにかあれば「美味しいもん、食いに行こか?」と言う。奈良のそれも吉野という辺鄙な場所にある田舎の駅前食堂といえども、高度成長期の波に乗ってそれなりの財もこしらえている。今から思えば金満家であった。年端もいかない我々孫たちを、大阪や京都の名だたる名店にどしどし連れて行く。当時の私はまだ10歳やそこら。「大人の世界」に連れて行
今週のお題「おとな」 東海道新幹線と同い年である。前回の東京オリンピックが開催された年でもある。こんな年齢になっても、自分は「おとな」になったんだろうかと考えることがある。 就職して2年目の話。1年目は別部署で実習期間だったため、2年目は1年目と異なる部署・異なる職場で働き始めた。驚いたことに、子供時代には遭わなかったイジメの対象となってしまった。 子供時分にはいじめる側にもいじめられる側にも立たず、イジメの現場に立ちあったら制止するといった感じで、てきとーに生きていた。小学校低学年の頃、早生まれのせいもあり体が小さく、そこに付け込んで暴力を振るってくる奴はいたのだが、そこで立ち回り方を学んだことが大きかった。生来の面倒臭さがりもあり、いじめるのは面倒なのでイジメをしたことはない。誰かを継続的にいじるのは面倒臭い。 イジメに遭うきっかけは『飲みを断ったこと』。 職場は某証券会社のシステム部
僕の実家は田んぼがどこまでも広がる田舎だったので、犬と言えば軒先でわんわんと吠えまくり、知らない人を見れば追いかける生きものでした。おかげで僕は犬が怖くて、いつもびくびくしていました。父親もそうだったと思います。 妻のれいこさんと交際をするようになって、まず最初の難関が彼女の飼い犬でした。家に上がると部屋の中に犬がいて、こっちに寄ってきます。い、犬だ…と思いながら、恐々と足を舐められていました。 はじめて二人で部屋から出かけた夜、部屋に帰ってみると、部屋中に引きちぎられたスリッパが散乱していました。れいこさんを、僕が奪っていったと思ったのでしょう。後にも先にも、しなもんがそんなことをしたのは一回きりでした。 しなもんの愛くるしさのおかげで、僕の犬嫌いはすぐに直り、一緒に散歩をするようになりました。僕はどうしてもうんちを拾うのが苦手で、そちらはもっぱられいこさんの担当ということになって、そこ
ちょっとだけ帰ってきた! やる夫はフェイトのダメなお兄ちゃん! / \ィ´  ̄ ` ーァ / , ´ ___ノ ,′ / / `¨¨ヽ / / / / .:´ , / / / i. ,′ , / / / ,| / 1 ヽ 、 ', / / / ノ,'|. l _,' ! i | \ ' / / / Y⌒ヽ! l ./ |ト、| i| l| | `’ / / { i´ ト|i |/.、__|i. |ヽ
・やる夫が自分と向き合ったようです ・やる夫が自分に向き合いきれなかったようです ・やる夫にはプライドというものがないようです ・やる夫には当たり前のことがわからないようです ・やる夫は無理をしないそうです ・やる夫は未来を信じていないようです 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/19(土) 21:18:56.02 ID:1z/NS3vE0 ____ / \ / ─ ─\ / (●) (●) \ カチッ……カチッ…… | (__人__) | ________ \ ` ⌒´ ,/ .| | | ノ \ | | | /´ | | | | l | | | ヽ -一ー_~、⌒)
劇場版ファーストガンダムを劇場で一気に見て気づいた事のは、機動戦士Zガンダムのテレビ版の雰囲気はある意味し方がなかったと言う事。 と、言うのは、現実認知の物語としては機動戦士ガンダムでも同様に行なわれていたからだ。 ただ、ラストの雰囲気が違うだけで。 つまり、「求めた物は手に入りません」と言う事の繰り返しなんだなあ。それでも求めつづける。 「あこがれたって 何になる 居はしないのさ そんな人 今日はひとり 風にのる そして あしたは きっと なぐさめあって 何になる 居はしないのさ そんな人 今日はひとり 風が吹く そして あしたは きっと」 ある意味、あしたのジョーみたいなアムロ・レイ。 なんというか、アムロは自己肯定感を求めつづけて、何度も肩透かしに会ったり直前でワヤにされたりするんだよね。ここらへんは、エヴァンゲリオンにも似ているかも。 順を追って言うと テムに放って置かれ、機械いじ
「兵士は勝利を求めて神に祈るが、敵もまた解放を求めて祈っていて、おたがいまったく同じ神に似たような祈りを捧げていることにはあまり気づかない。」13時間前の未来 リチャード・ドイッチ この世に神様はいないと誰もが思っている。どんな祈りも宛先不明のまま突き返されるだけで、祈りとは思考を停止させて時間だけを進めさせることで事態の打開を図る籠城策でしかないとさえ思う。でも神様はいるのかもしれない。問題は双方の要求が互いに矛盾していることにあるのではないだろうか。りんごがひとつしかないのに、AさんもBさんもそれを欲しいというなら、神様は困ってしまう。神様にとることのできる選択はひとつしかなくなる。AさんにもBさんにもりんごを与えないことだ。その状況であれば、Cさんもりんごを欲しがることができる。神様が何もしてくれないことで、AさんもBさんもCさんも可能な限り最大限に幸福な状態でいることができる。結局
三百年ほど封印されていた淫魔と、偶然それを解放した挙げ句に契約までしてしまった少年との、大して心温まらないグダグダ気味の日常風景。 0-1 淫魔、封印さる 2010/07/21 03:23(改) 0-2 淫魔、運送さる 2010/07/22 18:06(改) 0-3 淫魔、現役復帰す 2010/07/22 18:12(改) 1-1 淫魔、おめざをいただく 2010/07/21 04:37(改) 1-2 淫魔、契約す 2010/07/22 18:21(改) 1-3 淫魔はお掃除し、姉弟は語らう 2010/07/22 18:24(改) 2-1 淫魔、居候す 2010/07/23 01:33(改) 2-2 淫魔、レシピを提供す 2010/07/23 01:43(改) 2-3 淫魔、登校す 2010/07/23 02:04(改) 2-4 淫魔、演出す 2010/07/23 02:52(改) 2-5
「いま三十代ぐらいで、 戦争でもないのに周りでバタバタ人が死んで、 気づけば友人や仲間は誰ひとりいなくなって、 寂しさより先に自分の番が来るのを怯えてて、 世界に大義なんてものはなくて、 人生に目的なんてものはなくて、 生命に意味なんてものはなくて、 痛めつけられた猫が車の下で傷に舌を這わせるときみたいな、 ほんの小さな平穏と安堵だけがただ続けばいいと願っている、 そんな君に向けた、萌え萌え学園ファンタジー」 プロローグ 我が敵は頭上にあり。 血と汗は足元に滴りて、豪奢な模様をなす。 我が脚は腰を貫き、尻でようやく釣り合えり。 我れ、反り返るは古代人の弓の如し。 すさまじいプレッシャーが、両腕を通して全身を伝わるのがわかる。 魂を高揚させていなければ、おそらく最初の衝撃だけで潰れてしまっていたに違いない。 まるで、轍に轢かれる蟷螂のように。 またひとり、崩れ落ちる。倒れたあとも、手のひらは
私たちはフリーターだから車も時間もない。今付き合ってる彼とは2週間に1回会えたらいい方で、大雑把に言えば2ヶ月に3回会うぐらいの感じ。昼間から会えることは少なく、家も少し離れてるので終電ギリギリで彼の家に行ってビールと肴でテレビや音楽や身近な事を少しお話ししたら「はいそろそろ」という感じでセックスになだれ込む。会える間隔がこんなだからまぁしょうがないかと思うし、もし会ってお話だけして寝て朝には仕事に向かうということになれば、お互い少なからずがっかりするんだろう。 学生の頃始めて付き合った時。彼の方がすべての主導権を握っていて水曜日はお互いに授業が午前で終わるから昼過ぎに駅に集合。その足でホテルへ。サービスタイムを過ごした後夕食を食べて、川べりでいちゃついたら解散。これを数ヶ月か1年程続けた。最後の方はさすがに飽きてきたけど「飽きた」と言う権利を与えてもらってないと思ってたから、めんどくさか
労働が終わったあと、きゅうに、桜上水にあるギャラリーへ行こうと思い立ち、自転車で行った。写真の展示を見て、それから帰ろうと、神田川沿いに自転車を走らせた。夕方から夜のあいだの時間帯で、川の上をコウモリがたくさん飛んでいた。めずらしいのでデジカメでビデオ撮影した。わりとしつこく、何回も位置を変えて撮った。そのせいで足を何カ所も蚊にさされ、かゆかった。 もう暗くなっていた。とくに、このあたりは木々が多く、余計に暗かった。静かで、ひとけも少なかった。 川沿いに自転車を走らせていると、ふと、男の人に呼び止められた。(これを書いているいま、はっきりと記憶にはないが)「人が…」みたいなことを言われた。そちらを見ると、川に橋がかかっていて、その橋の下になにか見えた。人がぶらさがっていた。橋の手すりから紐が落ちていて、その先に、首つりをした人がシルエットの形で見えた。一瞬、息を飲んだ。見てはいけないものを
雑記, 写真 | 18:42 | 秩父で合宿をしてきました。その年度に博論あるいは修論を提出する予定の院生が、自分の論文の進行状況を発表するというのが、合宿の主な目的となります。ぼくは一応今年度の博士号取得を目指していますので、発表をしなければなりません。ここ最近は論文の執筆に集中しており、このブログの更新もだいぶ滞っていたのですが、おかげさまで無事に発表を終えることができました。まだまだ完成までには稿を重ねていかなければなりませんが、今回の発表で、完成がだいぶ見えてきたのは確かだと思います。秩父は、昔ぼくが最初の大学にいたころ、人形劇の合宿で何度も訪れたところです。ぼくらは西武秩父に集合し、少し離れたところにあるバス停からバスに乗り、ゴトゴト山道を揺られながら登っていきました。そしてとあるお寺の本堂に泊まり、みんなで自炊しながら、川で遊び、そして近所の子どもたち相手に人形劇を上演しました
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