「「御堂関白記」の自筆本複製。子孫が「是者自元ノ筆也」と書き加えている=高橋一徳撮影「御堂関白記」の自筆本複製。子孫が「是者自元ノ筆也」と書き加えている=高橋一徳撮影「御堂関白記」(自筆本複製)の表紙。「裏有信尹公手跡」と書かれている=京都市西京区、高橋一徳撮影 ユネスコの「世界の記憶」(世界記憶遺産)登録に文部科学省が推薦している平安中期の藤原道長の日記「御堂(みどう)関白記(かんぱくき)」自筆本(国宝、陽明文庫蔵)に、道長の子孫が別の先祖の日記を書き加えていたことが、国際日本文化研究センター(日文研、京都市)などの調査でわかった。現存する世界最古の自筆日記「御堂関白記」に道長以外の筆跡があることはほとんど知られていなかった。 調査した倉本一宏・日文研教授(日本古代史)や陽明文庫の名和修・文庫長らによると、書き込みは寛弘5(1008)年秋冬巻の紙の裏にあり、道長の子孫で南北朝期の近衛