先日、畜産物に含まれる放射性物質の安全性や低減に関するシンポジウムに参加しました。 参加者の大半は研究者や技術者でしたが、少し雰囲気の違う集団がいました。思い詰めたような表情が見て取れましたので、恐らく「市民グループ」だろうと予想は付きました。最後の質疑応答の際に、2・3人が質問していましたが、その内容でさらに「市民グループ」だろうとの確信は深まりました。「不安だ」「政府や科学者の言うことは信用できない」「消費者の立場に立って欲しい」「子供を守りたい」と繰り返すばかりでしたので。 講演者のスタンスの一部を私が勝手にまとめると、以下のようになります。全く妥当だと思います。 農産物中の放射性物質の含有量の基準を厳しくしても、もともと微量だから安全性はほぼ変わらない。 基準を厳しくすると、農産物の流通量が減って価格が上がる。 新たな基準を満たすために生産コストが増える(除染や設備投資などで)。