◆国会の動向 5月8日の参議院予算委員会。安倍首相は重要品目の扱いについて「現在これは絶対大丈夫だと申し上げることは残念ながらできない」と答弁し、すべては交渉のなかで決まっていくとの考えを改めて示した。 衆参の農林水産委員会はTPP交渉についての決議で、重要品目が守れない場合は交渉からの脱退も辞さないとしている。5月9日の参院農林水産委員会で林農相は日本の主張が受け入れられなかった場合の交渉脱退について「これはあってはならないこと」としながらも、「仮にそういう場合には、この決議をふまえながら判断する」と述べた。 ただ、TPP交渉は秘密交渉といわれ、そもそも交渉状況について国民への情報開示が問題になる。5月13日の参院予算委員会で甘利経済財政担当相(政府TPP対策本部長)はこの点について「条約文書そのものが出たりすると、即退場となりかねない」、「交渉に関わる内容は、参加国が公開に同意しない限