とげとげ、もふもふ、まんまる、くしひげ、くびなが……。昆虫の概念がひっくり返る、279種のおかしな甲虫を厳選したビジュアルブック『とんでもない甲虫』(丸山宗利・福井敬貴著)が7月11日に発売です。 本書でも登場する「砂漠にすむゴミムシダマシ」に長年あこがれていた昆虫学者の丸山宗利さんは、2019年1月、ついに砂漠の国ナミビアへと採集旅行に出かけました。 本書の刊行を記念して、丸山さんのナミビア採集旅行記を連載でお届けします。 * * * はじめに ナミビアは、アフリカの南部にある砂漠の国である。そして砂漠にすむゴミムシダマシの宝庫でもある。 図鑑で見て、昔から砂漠でゴミムシダマシを見つけたいと思っていた。 今回出版される『とんでもない甲虫』にも、あこがれの意味もこめて、世界各地の砂漠のゴミムシダマシを掲載した。 2019年1月末、どうにか時間をつくり、この夢を実現しようと旅に出た。