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ブックマーク / medt00lz.s59.xrea.com (32)

  • 団体競技としての刑事尋問 - レジデント初期研修用資料

    冤罪を扱ったを読んで思ったこと。 警察で行われる被疑者の取り調べ、とくに「それが冤罪であった」と断じられた刑事尋問というものは、被疑者と捜査官の戦いというよりも、むしろ「たしかな記憶などどこにもない」ということをルールの前提にした、一種の団体戦であるように思えた。 空白の時間は大切 トイレでその場を離れた誰かに対して、「さっき君がトイレに立った時に聞いたんだけれど、みんなずいぶん君のことを嫌っているみたいだね」とささやいてみせても、嫌なことを聞かされたその人には、ささやきの真実性を検証できない。「君のことを嫌っている」と断じられた誰かに問いただしたところで、その人の言葉が真実かどうかもわからないし、もちろんささやいた人間が嘘をついているのかどうかも証明できない。 検証できない時間の空白に猜疑心を植え、それを踏み台に人間関係の分断を試みるのが、誰かの信念を書き換えるときの基的なやりかたで

  • 概算について - レジデント初期研修用資料

    小学校ぐらいの大昔、父親からときどき、「あの場所までは何メートルだ? 」とか、「あの建物は、重さで言ったら何トンぐらいあると思う? 」なんて質問された。 実家では年に数回、自動車方面の研究者がたくさん集まる機会があって、研究者の人たちはお酒を飲みながら、やっぱり「そこにないものの長さや重さ」について会話をかわして、誰もがみんな、だいたい似たような数字に到達していた。 父親は昔から概算が得意で、研究者にはそうした能力が必要なんだと教わったのだけれど、自分は当時、ついにそのからくりが分からなかった。 想像のものさしについて 概算している研究者を眺めていた子供の昔、「この人達は何か特殊な能力を持っていて、自分にはそれがないんだろう」と思っていたのだけれど、今思えばたぶん、たとえば「あの場所までの距離」ならば電柱の長さを比較すれば距離が概算できたり、重さだったら自動車の重量なりコンクリート密度なり

  • 名付けの効果について - レジデント初期研修用資料

    医局でたまたま、免疫について話題になった。 漠然と「抵抗力」のような意味あいで使う免疫という言葉は、医療従事者も「ある」という前提で違和感なく会話をするのに、「免疫力」みたいなものをきちんと測定できるようなパラメーターが存在しない。免疫グロブリンの量を測定することはもちろん可能だけれど、それはあくまでも特殊な蛋白質の量であって、いわゆる的な「免疫力」とは少し違う。 ないものには商売の種がある 「免疫力を向上させる」と自称するオカルトグッズはたくさん販売されているし、実際よく売れている。効果を検証して反論しようにも、そもそもどんなパラメーターで「免疫力」を代表させればいいのか、グッズを売る人と反論を試みる人との間で見解が共通することはありえないだろうから、難しい。 誰もが「ある」と思っているのに測定できない何かを探し出せば、それを商売の種にすることが出来る。あるいは当然測定できると認識されて

  • 制約を身につける - レジデント初期研修用資料

    「ここまでは得意ですが、ここから先はできません」という制約を持つ人が得意分野に熟達すると、その人は専門家と呼ばれるようになる。 「得意不得意こそありますが、私は基的になんでもやります」という人が全方向に頑張ると、その人は「熟達した使い走り」になってしまう。 制約は知恵を引き出す たとえば300文字程度の考えを文章化しようと思ったときに、Twitter はいい道具になる。簡単なサービスだからすぐに書けるし、つながった誰かの反応をもらうこともできる。何よりもTwiter には「140文字しか書けない」という制約があって、アイデアを文章化するときには、こうした制約が役に立つ。 アイデアを文章化するのに必要なのが300字なら、Twitter ではそれを2回に分けて書く必要がある。ベタ打ちしたアイデアを途中できるのはみっともないから、思いついた何かは必然的に、140字で語れるだけの大きさに分割され

  • 人は禁じられた方向に努力する - レジデント初期研修用資料

    組織やチームの文化というものは、スローガンや目標ではなく、日常の動作やおしゃべりにおけるちょっとした制約が作り出す。 「全部英語」は極端であるにせよ、その会社、その組織、その業界独自の言葉や言い回しを作ったり、あるいは「その場で発してはいけない言葉」を作って共有すると、その場には独自の空気が生まれる。外から入ってきた人が「その組織の人」になるまでの時間は、そうした空気がある場所では大幅に短くなっていく。 制約が空気を作る 「ノー」を禁じた組織には、「ノー」を表現するための語彙が増えていく。「現実的に」を禁じた会議室からは、実際に実現できるアイデアが増えていく。 何か到達したい状態があるのなら、それを目標として声高に叫んでみせるよりも、目標と反対側の単語を禁じてやると、人間は案外、その方向に能力を発揮する。 内科医の会話から「外科」という言葉を禁じると、「外科に相談」みたいに便利な言葉が一切

  • 危機対応覚え書き - レジデント初期研修用資料

    ファーストサーバーの事故対応や、そのユーザーである「前代未聞空前絶後の無限地獄に叩きこまれた」「阿鼻叫喚のハンバーガーヒルを駆け抜けたサーバ管理者」の方々の、いろんなつぶやきを読んで考えたこと。 口をひとつに 危機対応を行う際には、判断に専念するリーダー役と、発表やコミュニケーションに専念するネゴシエーターと、できれば別々に、それぞれ専属の誰かを置いたほうがいい。 危機の当初は情報が錯綜するし、危機に対応する側も、あるいはその危機から被害を被った側も、様々な「当事者」が情報を発信する。危機に対応する側は、恐ろしく忙しいことになっているにせよ、この情報を放置してしまうと、2ちゃんねるあたりに「現場の声」が匿名で掲載され、ニュースになって収拾がつかなくなってしまう。 佐々淳行のでは、危機対応のリーダーを決定したら、「まずは緘口令をしけ」と説く。記者の人たちが何を聞いても、「命令」がそこにあれ

  • 研修医の潰しかたを考えよう - レジデント初期研修用資料

    平和を実現したいのならば、戦争に関する学習が欠かせない。 平和を願うのは大切かもしれないけれど、戦争のやりかたを知らないと、攻める相手をどうすれば止められるのか、相手の軍隊に動きがあって、それに対してどう応対すれば、そこから戦争につながる道筋を断てるのか、問題解決のやりかたが発想できない。ひたすらに平和を願う人達は、平和を願った結果として、相手の軍隊に間違ったメッセージを送ってしまう。会話が成立しないから、コミュニケーションが破綻した結果として、学習抜きの平和祈願は、むしろ戦争を近づける。 失敗を防ぐには陥れかたを考える 「平和を欲するのなら戦争を学べ」の論理が正しいとして、たとえば失敗を防ごうと思ったのならば、「失敗させるやりかた」を研究するのがひとつの方法なのだと思う。 どうすれば失敗を防げるのかを考えるのは大事だけれど、どうやれば相手を陥れることができるのか、暗黙にプレッシャーをかけ

  • 丈夫なシステムについて - レジデント初期研修用資料

    大学病院に入局した昔、田舎の電源事情は妙に悪くて、停電は日常だった。雷が落ちると病棟の電気が消えて、エレベーターに看護師さんが閉じ込められたり、大学のインフラは案外貧弱だったのだけれど、業務はあまり止まらなかった。非常用発電機の音を聞きながら、暗い病棟に殴り書きの伝票を持った研修医が走り回って、走らされるほうも、受け取るほうも、いい加減なシステムを回すのはきっと大変だったのだろうけれど。 きっちりやると脆くなる 震災直後の停電で、近隣の基幹病院は、病院の機能全てがダウンした。 電子カルテや画像診断装置が動かなくなるのはもちろん、薬剤を処方しようにもオーダーは出せないし、記録を残そうにもPCが動かない。救急外来の機能は止まって、救急車を受けることはもちろんできなくなって、調理室が上の階にあったから、入院患者さんに事を配膳するのも大変だったのだと。 新しい施設は電子化が行き届いていて、動線は

  • チェックリストについて - レジデント初期研修用資料

    Recent Entries チェックリストについて Amazonのレビューについて 賞賛の採算性 ロバストネスとゲーム性 砂場としての2ちゃんねる 少しだけいいものが選べない 不思議なものとのつきあいかた 説得の技術について 悪い知識は大切 コンテストのドレスコード Recent Comments 賞賛の採算性 08/02 medtoolz 08/02 エリヤフ先生 ロバストネスとゲーム性 07/28 medtoolz 07/28 エリヤフ先生 07/28 itohkun55 砂場としての2ちゃんねる 07/25 市民 07/24 hiro 07/24 まるむし 07/24 Anonymous 07/24 長万部 Recent Trackbacks Amazonのレビューについて 08/07 いつか世界に仇なす 少しだけいいものが選べない 07/28 ず's » 機械翻訳... 砂場とし

    ahat1984
    ahat1984 2011/08/08
  • 悪い奴らは来なかった - レジデント初期研修用資料

    病棟で3年過ごした昔、上司の書いた処方箋を見て、「こうすればもっといいのに」なんて批評家気取りができるようになった頃、島に飛ばされた。邪魔な上司の指示が入らない、「こうすれば」を自分の責任で行える機会がいよいよ巡ってきて、それをやろうとして、手が動かなかった。 決断のお話。 実戦は怖い 島への派遣が決まったとき、粋がって英語ばかり持ち込んだ。世界的に権威のある教科書だから、信頼性なら完璧なのに、いざそれを使おうとして、それを翻訳するのが自分であることに思い至って、そのがいきなり信用できないものに変わった。普段は馬鹿にして、ろくに読みもしなかった日語の「今日の治療指針」がありがたくて、それに頼ってようやく病棟を回すことができた。 畳の「へり」なら転ばず歩けるのに、それが地上10m の高さに置かれたそのとたん、足がすくんで動けなくなる。模範解答を知っていることと、実際に決断ができること

  • 「ちゃんと」のコスト - レジデント初期研修用資料

    何かものを作るときには、「シンプルなやりかた」と「複雑なやりかた」とが選べることがあって、 「ちゃんとやれば」同じ結果がシンプルに達成できるやりかたを選んでしまうと、「ちゃんと」のコストが、 構造の複雑さを上回ってしまうことがある。 「単純な機能を達成するために単純な構造を採用する」ことは、基的には正義なのだろうけれど、 単純な構造とトレードオフになっているものが何なのかを見極める必要があって、 それが「精密な加工技術」だとか「名人芸的な設計技術」であった場合、その考えかたに乗っかると失敗してしまう。 機関銃 機関銃には、銃弾の反動を利用した「ショートリコイル方式」と、火薬のガスを利用した「ガスオペレーション」方式とがあって、ショートリコイル方式のほうが部品点数が少ない。 マキシムの機関銃だとか、ブローニングの軽機関銃はショートリコイル方式で、この構造は比較的単純なのだけれど、 ショート

  • 弱い何かに財布を接続する - レジデント初期研修用資料

    自分のためにお金を使う人は減っている。将来への不安とか、不信みたいなものがある限り、この傾向は変わらないと思う。 少し前なら、自分のすごさを表現するために無理して高い車を買うとか、「あえてお金を使ってみせること」というのが、ある種のかっこよさにつながっていたけれど、そうしたリンクはもう切れている。 で、今は何となく、「か弱くてかわいい何か」に強者の財布を接続できた人が、上手な商売を行っている気がする。 トリンプのサイトにはおねだり の機能がついていて、商品を買う女性から、男性の側に、支払いをお願いすることができて、これが大成功しているらしい GREE というサイトのマスコットであるクリノッペがすごい らしい。自分自身の分身である「アバター」にお金を支払うことに抵抗がある人でも、加入すると勝手についてくるペットと遊ぶうちに、そっちにはお金を使ってしまうらしい ペットビジネスは、「弱さ」と「財

  • 中国の特番を見た - レジデント初期研修用資料

    NHKの番組。中国の会社が、アフリカで携帯電話の電波塔を建てていた。以下感想。 気合いと根性はエンジニアの共通言語 エチオピアは以前から情報ネットワークの必要性を認識していて、いろんな国にネットワーク建設の依頼を行ったのだけれど、ヨーロッパの会社は、アフリカ進出に失敗したり、断ったりしたらしい。道が悪すぎて、物流が悪すぎて、「エチオピアの隅々にまでネットワークを」という、国の依頼を果たせなかったのだと それを引き受けた中国の会社は、「エチオピアの隅々」を確約して、結局何をしたのかと言えば、人海戦術だった。中国土から、大学を出たばっかりのエリートを1000人単位で引き抜いてきて、一番いい人材を、アフリカの最前線に飛ばしてた アフリカはやっぱりむちゃくちゃだった。電波中継の塔を建てて、塔の真下は案の定ゴミの山で、塔はと言えばそのへんのホームセンターで売ってるようなアングル材で組まれていて、ボ

  • ガタがあるからうまくいく - レジデント初期研修用資料

    先週の日曜日には、熱を出した子供さんが100人近く来た。休みが明けて、外来が始まって、 もちろん「それ以上」を覚悟していたのだけれど、外来は、平和なままだった。 インフルエンザはたしかに流行しているんだけれど、パンク寸前の休日外来は、 みんな「休みだから」病院に来てたわけで、「熱が出たから」病院に来た人は、実は案外少なかった印象。 遊びが減ってこうなった 社会から「遊び」要素が減って、平日にみんな、休めなくなった。 土日をずらして営業していた病院というのもあって、一時期はうまく機能していたんだけれど、結局みんな止めてしまった。土日外来の収益自体はよかったのだけれど、世の中が土日休みで回ってるから、役所とか学校とか、「平日」を要求する場所がシビアになって、スタッフに子供ができると、組織が瓦解しちゃうんだという。 世の中の遊びが減って、しわ寄せが、緊急避難装置的な場所に集まって、結果として、救

  • 同意獲得ゲームとしてのネットコミュニケーション - レジデント初期研修用資料

    実世界でのコミュニケーションが、「合意形成ゲーム」であるのに対して、 ネットコミュニケーションというものは、「同意獲得ゲーム」なのだと思う。 ゲームの目的が違うから、おしゃべりの戦略は異なってくるし、ゲームが違うから、 ネットで支持を集めた言葉というものは、ネットの壁を越えて、実社会に浸透できない。 コミュニケーションの大きさと深さ 「2ちゃんねる」みたいな場所には、何となく、「話を聞いたら、それをもっと面白くしないといけない」という、 プレッシャーみたいなものが働いている気がする。 物事を分析する方向で「面白く」するのは大変だから、たいていは、「動物を見た」というお話が 「狼を見た」になって、「狼が襲ってくるぞ」に進化していく。 「ラーメン屋さんのスープが夕方になると塩辛くなる」理屈と同じで、掲示板みたいな場所に留まって、 そこにいる人たちからの同意を獲得しようとすると、話題はどうしても

  • ユーザーは狭く見る - レジデント初期研修用資料

    Google の新しいブラウザ 「Chrome 」を使った感想。 Chrome は速く感じる 今まで使っていて、なんの不便も感じていなかった Sleipnir が、どうにも調子が悪い。恐らくは中で動いているIE8 の問題なんだろうけれど、 blog の更新だとか、コメント欄の管理だとか、エラーが頻発する。 いい機会なので、常用するブラウザを、Google Chrome に変更したんだけれど、これはたしかに速く感じる。 自分には、技術的なことは何一つ分からないし、普段見ているページのほとんどは、 文字しかないようなページばっかりだから、ブラウザの当の速さ、 内部処理の速さだとか、実装のすばらしさだとか、そういうのは全然分からないんだけれど、 素人がちょっとさわってもびっくりするぐらい、Chrome は速く「感じる」。 このブラウザは、ユーザーへの「速さの見せかた」に、気を遣ってデザインされ

  • 才能がなかった - レジデント初期研修用資料

    昔話。 研修医の頃 「研究」と「臨床」と、自分たちの頃は、医学部の卒業生がとるべき進路は 真っ二つに分かれていて、自分は臨床で名を上げたくて、そっちを選んだ。 忙しくて、厳しい研修をさせることで有名な病院に入って、バタバタと走り回って、何とか走り切れた。 走れたことで自信ついて、自信あったから、大学医局に入った。 新しい環境に慣れるのには相当に時間がかかったのだけれど、大学でも、 それなりに居場所ができて、そこは居心地がよかった。今から思うと勘違いだったんだけれど、 居心地よかったから、自分はきっと、そこそこすごいんだろうなと思ってた。 地方会に症例発表をする機会があって、田舎の大学は駅から遠いから、 駅までの道のりを、下級生の車で送ってもらった。 下級生は上級生を持ち上げることが義務づけられているから、道中の車内は、 もちろん自分の大自慢大会になって、下級生は「わぁすごいですねぇ先生」な

  • コミュニケーションの戦略論 - レジデント初期研修用資料

    こういう意識を普段から持っておくと、他愛のないおしゃべりが、 なんだか軍事作戦中の統合幕僚部の雰囲気になって、ちょっと面白い。 そもそもコミュニケーションとは何なのか コミュニケーションというものを、「意図を達成するために構想される、一連の行動計画」と定義する。 交渉者の目標は、自分の意図した度合いで、相手の意志をコントロールすることにある。 「論破」や「人格否定」、あるいは「勝利宣言」は、手段の一つであって、ゴールではない。 コミュニケーションが達成されるために、まずは相手との均衡を崩し、 「コミュニケーションの重心」をずらすような働きかけが行われる。 あらゆるコミュニケーション技法は、重心移動の手段でもある。 均衡が崩れ、重心がずらされた相手は、均衡状態に戻ろうとする。 コミュニケーションは、来的に予測不可能なものだけれど、 均衡に戻ろうとする相手の行動は、予測ができる。 予測可能

  • 道路のお金 - レジデント初期研修用資料: 

    今いる施設の敷地内には10mぐらいの道路があって、公道扱い。 ここを舗装するのに、だいたい 7000万円かかったらしい。 道路を100m あきらめれば、診療所1つ、医師ごと買える。 道路を1km あきらめれば、300床ぐらいの病院が建つ。 国道を1km あきらめれば、たぶん基幹病院も建てられる。 土建屋さんてすごいなって思った。

  • 足したら引かなきゃいけない - レジデント初期研修用資料

    「改革」は常に必要で、それなりにうまく回っている職場においてもまた、 定期的に新しい技術が導入されて、現場には、「複雑さ」が付加される。 技術者の人達は、「それが入ることによって出来ること」を強調するけれど、 宣伝されたすばらしい未来は、来てみれば案外役に立たなかったり、手続きが複雑になるだけだったり、 価値を実感できないことも多い。 技術はたぶん、「それが入って何が出来るのか」を問うよりも、むしろ 「それが入ることで、現場から何を不要にできるのか」を考えたほうが、 価値をより正確に判断できる。 「何も引けない」新技術というものは、おそらくはたいていの場合、結果の改善に寄与しない。 ガンマ単位の昔 昇圧薬を使うときには、昔はガンマ単位を計算した。 患者さんの体重あたり、必要な量を小数点以下まで計算して、その人なりの、 昇圧薬の使いかたを表にして、血圧をコントロールするやりかた。中身は全く同