老親に遺言状を書かせる――まさに縁起でもないこのミッションには、切羽詰まった親族たちが編み出した奇想天外な“技”があるという。 「無理やり」は趣旨に合わない 人生において、「縁起でもない」という言い回しがこれほどフィットする場面もそうはあるまい。遺言書である。老親に面と向かって「書いてくれ」と切り出すことじたい勇気の要ること。拒絶されるのはほぼ目に見えているし、頑として応じない親に無理強いして関係がこじれては、さらに厄介だ。 「遺言書は書いてもらうというより、相続人が公正証書遺言と必要書類を(弁護士等に頼む形で)事実上用意しておいて、『おじいちゃん、一緒に公証役場に行こうよ』と勧めるんです。一度作った遺言書は修正できないと思っている人も多いので、『遺言書は何回でも作り直せるよ』が説得の文句として効果的でしょう」 そうアドバイスする城南中央法律事務所の野澤隆弁護士は、「会社を引き継ぐための事
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