インディーズシーンで話題を呼んでいる女性ユニット、ハルカトミユキが1stアルバム『シアノタイプ』でいよいよメジャーデビューを果たす。その名前が示す通り、ボーカル、ギターで全曲の作詞を手掛けるハルカと、キーボード、コーラスのミユキによる二人組であるハルカトミユキの持ち味は、選び抜かれた鋭い言葉で人間の本質をあぶり出す歌詞と、リリカルな詩情あふれるフォーキーなメロディー。内面から湧き出る怒りや苛立ちはパンクスのような刺々しさを感じさせるが、アウトプットはあくまでもポップであり、マスへと開かれた視点を感じさせるところが素晴らしい。いわば彼女たちのメジャー進出は、一面的な感情の共感を強制するような生ぬるい音楽への、最後通牒だと言ってもいいかもしれない。CINRAではこれから3回にわたって、彼女たちの魅力を様々な角度から分析していく。 第1回目の主役は、音楽を奏でるよりも先に、言葉を綴り始めていたボ