「私は何がほしかったというと芥川賞がほしかった」という北方。 「私は芥川賞をいただいたんですけど出身はSFなんですよ」当時、SFの新人賞がなくて困ったという川上。 芥川賞直木賞フェスティバル3月1日、一日めの最後のステージは、「蛇を踏む」で芥川賞受賞の川上弘美と、角川小説賞、吉川英治文学賞、司馬遼太郎賞、日本ミステリー文学賞、紫綬褒章ほかたくさんの受賞歴のある北方謙三。 ふたりが小説家になった経緯が語られた。 同人誌に書いていたという北方。 中上健次や立松和平と、議論し、自分を曲げないから結局は殴りあいになる。 殴りあいをして小説かいて、殴りあいをして小説かいての繰り返し。 原稿を重ねると自分の身長より高くなるほど書いたが、載ったのはほんの少し。書いても書いても没にされた。 エンタテインメントに転向したとき、立松和平には「自分の身を切って書いてた、タコ踊りだったよ。いまは気持ちよさそうに書