セネガル・Ross Bethio近郊の田んぼで働く農民(2009年1月26日撮影、資料写真)。(c)AFP/GEORGES GOBET 【8月20日 AFP】アリ・カシム(Ali Kassim)さん(32)は、自分の田んぼで、雑草を1本ずつ引き抜いている。彼が栽培しているのは、アジア米に押されて一時絶滅しそうになった「アフリカ米」だ。 ここ西アフリカのトーゴ中部アタパメ(Atakpamey)地域では、現在、カシムさんを含めて約100人の農家が、隣国ベナンに本部を置く「アフリカ・ライス・センター(Africa Rice Centre)」による実験プログラムに参加している。農家は、報酬を受ける代わりに、センターから受け取った稲の種を自分の田んぼで栽培する。 実験の目的は、アフリカ原産の稲(オリザ・グラベリマ)を再導入することにより、アフリカ大陸の農業習慣を変え、食糧危機の規模を小さくすることだ