ブルーバックス最優秀人気作品賞に選ばれたのは、こちらの一句。圧倒的人気で、「理系人が抱く違和感をうまく表現しながら、壮大さも感じられて、最優秀賞にふさわしい作品」と、ブルーバックス編集部員たちも納得の受賞。 「よく空気を読めといわれます」と、作者のうるうさん。空気を読んでばかりじゃ成し遂げられないことも、たくさんあると思います。ぜひ、宇宙のように大きなスケールでのご活躍を応援しております! 賞品の図書カード1万円分とお好きなブルーバックス10冊が、今後の研究にも役立ちますように。
有効率90%超えに期待が集まる新型ワクチン 新型コロナウイルスの勢いが止まりません。 昨年末に中国・武漢でアウトブレイク(集団発生)した新型ウイルスは瞬く間に世界に伝播し、21世紀初のパンデミック(世界的大流行)を起こしました。普通のコロナウイルスが引き起こす鼻風邪は、春頃になると流行が収束するため、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も夏頃になれば落ち着くとの楽観的な見通しもありましたが、勢いこそ衰えたものの、流行は収束しませんでした。 それどころか北半球が冬を迎える11月になると、欧州やアメリカでは第3波が襲い、感染者数、死者数とも右肩上がりに伸びています。 近著『新型コロナ 7つの謎』(講談社ブルーバックス)の中では、10月末の全世界の感染者数を4300万人、死者数を110万人と書きましたが、それから2週間足らずで、感染者数は5530万人、死者数は133万人にまで増えました。
「大反省会」の果てに待つもの 連日連夜にわたって誹謗中傷が吹き荒れるインターネット世界だが、しかしながら、ここのところにわかに「反省ムード」が広がっているようだ。 そのきっかけは、アルファツイッタラーとしても知られる、女優・タレントの春名風花氏の訴訟事案であるだろう。春名氏に対して執拗な誹謗中傷を書きこんでいた人物が春名氏とその母親に刑事告訴され、7月には最終的に示談が成立したようだ。示談金はなんと315万円という。被害者からすれば金額の問題ではないことは承知しているが、正直なところ、この手の訴訟ではあまり聞いたことがないような額であることはたしかだ。 また、同時期に発生した、リアリティ番組「テラスハウス」の出演者だった、プロレスラーの木村花さんの自死もこうした論調に大きな影響を与えたことは間違いないだろう。これらの事案によって、インターネット空間の論調は大きくその風向きを変えた。かつて著
相次ぐ「日本は危険」という情報発信 「韓国政府『原発汚染水対策を要請』 安倍首相の最も痛いところを突く」──。 8月14日、韓国主要メディアの一つである中央日報日本語版に、このようなタイトルの記事が掲載されました。 記事には「『福島汚染水処理問題』と『東京オリンピック』を結び付けたような今回の立場表明は安倍晋三政権の最も痛いところを狙った模様だ」などの記述が並んでいます。 同じく14日には、韓国MBC放送が '7달 뒤'엔 제주 도달…우리 바다 오염 '순식간' (「7ヵ月後」には、済州に達する…私たちの海の汚染、あっという間に)というタイトルで、福島の「汚染水」が海を広く汚染するかのような動画付きの記事を配信しました。 先月下旬には、韓国の国会議員で文在寅大統領候補総括特報団長でもある閔丙梪(ミン・ビョンド)氏の認証付きツイッターアカウントで、オリンピックのシンボルに旭日旗と放射線警告
皆さん、初めまして。ニッポン放送のアナウンサー・箱崎みどりです。 普段はラジオ局・ニッポン放送(AM1242、FM93)で「草野満代 夕暮れWONDER4」(月~木曜16時から)などの番組を担当している私ですが、実は、大の「三国志」好きです。 小学2年生で「三国志」に出会い、それ以来、ずっと「三国志」のことを考え続けています。大学・大学院では「日中戦争期の三国志ブーム」をテーマに研究していました。そこでは、今まで世に出ていなかった発見もいくつかできたと自負しています。 「三国志」のどこに魅力を感じるかは、人それぞれ違うと思いますが、私にとって一番のポイントは、何と言っても、日本におけるバリエーションの豊かさ! その世界を少しでも知っていただければ、次々と読みたくなると思います。 今年は、特別展「三国志」が、東京国立博物館で7月9日から、九州国立博物館で10月1日から行われます。「三国志」が
私には、その「異常性」が理解できる 昨年末、東京地検特捜部は特別背任罪の容疑で日産前会長、カルロス・ゴーン氏(64)を再逮捕したが、その容疑内容は私を驚かせた。一部の論調が「ゴーン氏擁護」に傾くのは、この犯罪が正確に理解できないためではないか、と私は考えている。 国際金融の世界に住む元経済ヤクザの私は、この事件の本質は「特別背任罪」という経済事件ではなく、もしや「マネーロンダリング」という金融犯罪にあり、特捜部はその線を狙っているのではないか、と考えている。 これが巨大企業の名前と資金をフルに利用し、中東の「大物フィクサー」が差し入れた「信用状」を介した錬金術だとすれば、私自身経験したことのないスケールの大きな話だ。 時系列を追えば見えてくること 昨年11月に東京地検特捜部により逮捕されたゴーン氏。刑事事件における逮捕の有効期限は72時間で、最初の拘留期限は10日間。認められればさらに10
先日、「東大生やその母親が語る教育論、ハーバードの学生やその母親が語る教育論、ないしはエリート校や有名校の校長が語る教育論(以下、まとめて「東大合格体験記」とする)は、エビデンスに基づく教育と比べて、どれぐらい信頼できるのか」と尋ねられることがあった。 本稿では、なぜ「東大合格体験記」の信頼性は高いと言えないのか? それにもかかわらず信頼性が高く聞こえてしまうのはなぜなのか? なぜエビデンスに基づく教育は信頼性が高いのか? エビデンスに基づく教育を行えば我が子の学力は向上するのか? について議論したい。 「東大合格体験記」の信頼性は高いと言えない 「東大合格体験記」の信頼性が高いと言えない理由は、義務教育の理科の知識があれば理解できる。 中学理科で習う「光合成対照実験」を覚えているだろうか(参照: https://www.zkai.co.jp/jr/mihon/VS1_support.pd
毎年恒例の「世界大学ランキング」 今年もタイムズ・ハイヤー・エデュケーションの「THE世界大学ランキング」(以下、世界大学ランキング)が発表された。 今年は東京大学も京都大学も順位を上げ、1000位以内にランクインする大学の数も増加し、例年この季節に漂う暗然たる空気感が無いのは良い知らせである。 そして、もう一つ恒例の出来事がある。それは、どのように世界大学ランキングが策定されているのかちゃんと把握せずになされる、明後日の方向を向いた高等教育政策への提言である。 世界大学ランキングがどのように作成されているのか理解すれば、どのような提言が望ましいのかまでは分からないにしても、どのような提言が考慮する価値がないのか把握することができる。 そこで本稿では、世界大学ランキングがどのように作成されているのかを解説し、さらにこの手の複合指標に基づく国際ランキングの問題点を指摘することで、このランキン
意外と知らない「米国の教育システム」 米国では来月11月にトランプ政権になって初の中間選挙が開かれる。 現在の上院・下院共に与党である共和党が、多数派を維持してトランプ政権に勢いをつけるのか、それとも民主党が巻き返してトランプ政権路線にブレーキをかけるのか。貿易・防衛・外交などの面で米国と繋がりが深い日本にとっても見逃せない選挙となる。 そこで今回は、中間選挙を前に、トランプ政権の教育政策について振り返ることとしたい。 具体的には、オバマ前政権から何が変わって何が変わっていないのかを分析することで、トランプ政権の教育政策の特徴をあぶり出していく。字数の関係で本稿では基礎教育システム(初等・中等教育)に焦点を絞って論を進めて行く。 本題に入る前に、トランプ政権の教育政策の特徴を理解するために、米国の教育システムについて少し解説する。 『危機に立つ国家(A Nation at Risk)』が出
2019年5月、国際的に決められている「単位」の定義が変更されることになります。 この国際単位系(SI)の改定という科学のビッグイベントに向けて発売された2冊の本、ブルーバックス『新しい1キログラムの測り方』(講談社ブルーバックス)と『単位は進化する』(化学同人)の刊行を記念して、著者のお二人によるトークイベントが行われました。 来年、単位はどのように変わるのか、さらに今後はどう進化していくのでしょうか。 単位はなぜ必要なのか まずは、産業技術総合研究所計量標準総合センター長の臼田孝さんから、単位の起源と新しい「キログラム」の定義についてお話しいただきました。臼田さんは世界に18人しかいない国際度量衡委員の一人です。 みなさんは、今日何を測りましたか? 健康のために体温を計った。料理に使う砂糖や塩の重さを量った。というように、私たちは日々いろいろなものを計測しています。 こうしたものを測っ
累計47万部のベストセラーとなった『応仁の乱』の著者で、歴史学者の呉座勇一氏が著した『陰謀の日本中世史』(角川新書)が、11万部のヒットとなっている。 「関ケ原は家康の陰謀だった」「本能寺の変には黒幕がいた」といった、日本史の世界にあふれる「陰謀論」「俗説」を次々と論破していく快作だが、呉座氏が陰謀論に真っ向から立ち向かうのはなぜか。その理由を聞いた。 強い危機感を持っている いま、世の中には「陰謀論」があふれています。私は歴史学者として、この状況に強い危機感を持っています。 例えば、先日、財務省次官のセクハラ問題が起こった時には、「これはマスコミが安倍政権打倒のために仕組んだものだ」という意見がネットに氾濫しました。また、TOKIOの山口達也さんの事件起こった時には、「一種のハニートラップだったのではないか」という信じがたい意見が見られました。 なにか大きな事件が起こると、すぐに陰謀論、
ハーバード大学に留学した日本人が語る米国教育論は参考になるのか? シリコンバレーで働いたりカリフォルニアに留学したりした日本人が語る米国教育論は何を見落としているか? 世界銀行や国連児童基金を経て米国の大学で教育政策などを研究する畠山勝太氏が、それぞれの教育論の妥当性を問う。 「ハーバードで見た」の妥当性 ハーバード大学やシリコンバレーで見た、という個々人の体験や海外視察に基づく教育政策提言がなされるのをしばしば目にすることがある。 例えば、文部科学省のヒアリングなどでも、シリコンバレーのあるカリフォルニア州・ロサンゼルスで体験した教育に基づく教育政策提言がおこなわれている(http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/arikata/detail/1301456.htm)。 しかし、このような提言というのは、日本の教育政策に対して妥当性を持つので
日本ではありえないトラブル 東海道新幹線の構想が公にされたのは1957年。しかし当時は、鉄道は過去の交通機関で、これからは飛行機と自動車の時代という風潮が強く、「できないもの、無用のもの」という揶揄を込めて、「夢」の超特急と呼ばれていたという。 ところが、それが着工3年余りで完成し、1964年、東京オリンピックの直前に、東京と新大阪間が3時間10分(開業当初は4時間)で結ばれるようになると、「ひかり」は夢ではなく、現実として、あっという間に日本の誇りとなった。 以来、50余年、新幹線には「脱線」も「衝突」もなし。鉄道側に責任のある死亡事故ゼロの記録も破られていない。地震を感知すると、揺れが始まる数秒前に、ピタリと止まる。新幹線は今なお、日本人の誇りだ。 新幹線に乗ると、その快適さにいつも満足する。悪天候以外で遅れはほとんどないし、車内は清潔だし、静かだし、ドアやトイレが故障していることもな
先日、国立がん研究センターなどが、血液一滴から胃がん、乳がん、すい臓がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、臨床研究を始めるという記事が出た(『読売新聞』2017年7月24日)。 その検査法とは、細胞から血液に分泌されるエクソソーム内のマイクロRNAを調べるというもの。以前はゴミ扱いされていた血中エクソソームだが、最近、その中には多くの人体情報が含まれていることがわかってきたのだ。 じつはすでにその検査法で、発症前のすい臓がんを超早期発見し、その後の治療によって発症を食い止めた人物がいる。それがこのたび『不老超寿』を刊行した高城剛氏である。高城氏に、その過程を聞いた。 僕が最先端医療検査を受けた理由 高城 「もともと僕は、1990年代以降のPCとインターネットの普及が仕事の方法を大きく変え、2010年代のスマートフォンの普及がわれわれの日々の行動を激変させたように、最近の
「最初は軋轢もいっぱいありましたよ」。池田純氏(40歳)は涼しい顔で言ってのけた。プロ野球選手出身ではない「素人」社長が、わずか5年間でどうやって低迷する組織の風土を変えたのか。 「灰色の水槽」に飛び込んだ 初めて経験したクライマックスシリーズ(CS)が、横浜DeNAベイスターズ社長として、私の最後の仕事になりました。ワンプレーごとのファンの歓声のすごさに、心臓が握りつぶされる思いがした。CS終了後に社長を退き、今後、ベイスターズが優勝する瞬間に立ち会えないことが心残りですが、組織の再生に100%の力を注げた充実感は、今も残っています。 2011年末、私が35歳で横浜DeNAベイスターズの社長に就任した当時の球団の印象は、昭和の時代からメンテナンスされていない感じでした。情報管理を徹底しなければいけないのに、パソコンも揃わず、今では10ある会議室も当時は2部屋しかなかった。若い社員は『灰色
宇宙はいつ、どうやって始まったのか 「私たちはどこから来たのか、この宇宙はどうやって始まったのか、これは私たち人類が何千年も考えてきた大きな謎です。そして私もその謎に取り付かれ、挑んできた一人です。 最新の研究では、この大きな宇宙は、実は原子よりもさらに小さな状態から始まったという事実が明らかになりました。 宇宙の始まりとは何なのか。私はその謎を解く旅に出ることにしたのです。 宇宙の始まりを考える上で、一番大事なキーワードは「膨張」です。実は始まりから今に至るまで、宇宙はどんどん膨らんでいることが知られています。 タイ・チェンマイで毎年行われるイーペン祭り。ここでは、たくさんのランタンを一斉に飛ばす風習があります。空に浮かぶランタンひとつひとつが宇宙に浮かぶ銀河だと思ってください。速く上がるものは高く、遅く上がるものは低く飛び、まるで膨らむ宇宙を見ているかのようです。 ですが、空に浮かぶ無
大統領選を目前に控えるなか、二つの衝撃的なレポートが発表された。いずれも「アメリカの衰退」を示すものであり、現民主党政権の評価を悪化させることにつながるかもしれない。アメリカ在住のジャーナリスト・飯塚真紀子氏の報告。 アメリカ「総合19位」の衝撃 国民総生産(GDP)1600兆円超を維持するアメリカ。中国に抜かれるのは時間の問題と言われながらも、数字上では世界のトップに君臨し続けている。しかし、そのアメリカが、社会的には「後進国」であることを示すレポートが発表され、衝撃が走っている。 このレポートは、ハーバード大学経営大学院教授のマイケル・ポーター氏が発案したNPO「ソーシャル・プログレス・インペラティブ」が分析、作成したもの。その国の社会の発展度が、栄養と基本医療、教育、個人の安全、寛容性、個人の権利など53の観点から評価され、その数値、順位が示されている(この数値は、社会的発展指数=ソ
鳥越俊太郎氏の出馬会見を大手メディアはどう報じたか ~「デジタルデバイド」を助長する報道界の悪しき慣行 都民にとって重要な情報はどこに…… 重要なニュースを伝えない大手メディア 土壇場で都知事選への出馬を表明したジャーナリストの鳥越俊太郎氏。7月12日に同氏が急きょ開いた記者会見はネット上ですぐに話題になった。 鳥越氏の出馬表明で野党統一候補がようやく決まったからではない。出馬会見で同氏の準備不足が露わになったばかりか、本当に都政に関心を持っていたのかどうか疑問を抱かせる発言が出たからだ。 にもかかわらず、鳥越氏の出馬会見を報じる大手メディアの多くは都民にとって重要なニュースを伝えずに終わっている。きちんと伝えていたネットメディアやブロガーとは対照的だった。 12日に鳥越氏が帝国ホテルで開いた出馬会見のハイライトをおさらいしておこう。元防衛相の小池百合子氏や元岩手県知事の増田寛也氏らの有力
絶対買ってはいけない! 銀行窓口で平然と売られている「ボッタクリ」金融商品 金融庁の正論に銀行は反発してる場合か? 銀行の反発に大義なし 5月25日の『読売新聞』(朝刊)に、「保険手数料開示見送り 金融庁」、「銀行窓口販売 地銀『収入減』反発受け」という見出しの記事を見つけた。 筆者なりに内容を要約すると、銀行の窓口で売られている保険の手数料を顧客に開示すべきだと考える金融庁に対して、手数料を開示すると保険が売りにくくなり、手数料収入が減ることを理由に地銀などが反発しており、金融庁は今年10月の導入を見送るけれども、引き続き手数料開示の実現に向けて業界に働きかける意向だ、という趣旨の記事だ。 金融庁によると、投資信託の販売手数料が2~3%なのに対して、例えば、外貨建ての貯蓄性保険の場合4〜9%と手数料が割高なのだという。 銀行としては、マイナス金利政策の下で貸し出し・運用の利回りが低下する
清原和博と山口組関係者「野球賭博密談テープ」を入手! 逮捕4ヵ月前、生々しい肉声のすべて 独占スクープ ——「PLの後輩が野球賭博に関わっているんや。記事が週刊誌に出るのを止めてくれ」と懇願する清原。 「書かれたら終わりや」、「監督に絶対なれない」、「収入ゼロになります」。後輩の疑惑を聞きつけた清原は、旧知の暴力団関係者に必死に訴えた。逮捕4ヵ月前、清原の様子はすでにマトモではなかった。生々しい肉声のすべてを公開する 「書かれたら終わりや」 「じゃ、じゃあ、タツはどういうことになるんですかね?」 後輩の名前が浮上したことに動揺したのか。それとも薬物の影響か。電話口の清原が、たどたどしく訴えかける——。 巨人が選手に自己申告を求めるなど、野球賭博問題がいまだ結着しない中、本誌はある「密談テープ」を独占入手した。 収められているのは、二人の男の会話。一人は、覚醒剤所持で逮捕され、保釈中の清原和
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