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ブックマーク / realsound.jp (129)

  • 話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』

    小学校1年生のときの教室。クラスメイトたちの当たり前を、自分だけがさっぱり理解できず、それを周囲には悟られないように平静を装いながら、内心はげしく動揺している。もしかしたら自分は気づかないうちに、どこかに存在する「並行世界」に迷い込んだのかもしれない。そう思うと、次第に怖くなってくる。 小説家・柴崎友香の『あらゆることは今起こる』は、そんな「小説の始まり」のようなエピソードから始まる。でも、これは「小説」ではない。2021年9月にADHD(「注意欠如多動症」)の診断を受けたという柴崎が書き下ろした、発達障害をめぐるエッセイだ。医学書院の「ケアをひらく」シリーズに収められているのだが、そのコンセプトにたがわず、ひじょうに平易な言葉遣いで、発達障害の特性を知ることができる。著者自身が発達障害についての考えを深める過程と並行して書かれていて、ADHDという言葉を耳にしたことはあっても、充分に考え

    話が飛ぶ人は体内に複数の時間が流れているーーADHD当事者の作家が描くエッセイ『あらゆることは今起こる』
  • 応援上映の全国一斉開催は体験の質を下げる? 映画興行の画一化がもたらすもの

    東京は立川にある独立系シネコン、【極上爆音上映】で知られる“シネマシティ”の企画担当遠山がシネコンの仕事を紹介したり、映画館の未来などを提案するこのコラム、第49回は「映画興行の画一化は何を引き起こすか」というテーマで。 「〇月〇日全国一斉販売開始」 「〇月〇日〇:〇〇 応援上映開催」 「均一料金〇〇円」 映画ファンの皆様は、最近頻繁にこういうものを目にするのではないでしょうか? 映画の公開日こそ、遥か以前から全国一斉が大多数でしたが、ここ数年はそれに収まらず、何かしらのイベント上映だと日時のみならず予約/販売開始日が一斉であることも増えてきました。短尺のアニメ作品などに多く見られますが、料金を均一にするパターンもかなり増えてきました。一般料金2,000円のところ1,600円均一で、ということが多いですね。 開催日の指定、場合によっては上映開始時間の指定、料金の指定、販売開始日の指定、そし

    応援上映の全国一斉開催は体験の質を下げる? 映画興行の画一化がもたらすもの
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    and_hyphen 2024/03/04
    おれは声出し上映がそもそもナシだと思っているタイプなんだよな…
  • コンビニから本がなくなる? 取次最大手「日販」が配送事業を終了 「LAWSONマチの本屋さん」はどうなる

    コンビニからがなくなる? 取次最大手「日販」が配送事業を終了 「LAWSONマチの屋さん」はどうなる 出版取次大手の日出版販売(日販)が、コンビニエンスストアに雑誌や書籍を配送する事業を、2025年2月には終了するという。10月26日、共同通信社が報じた。現在、日販は全国のファミリーマートとローソン計約3万店に配送している。共同通信社によれば、撤退後は、セブンイレブンに配送しているトーハンが配送事業を引き継ぐ方針とのことだ。 いよいよ、格的な紙離れの影響が出てきたか、という印象である。コロナ禍の中で、電子書籍の売上は伸びた一方で、紙の書籍の売上は落ち込みつつあり、リアル書店の数も減少した。日版のコンビニからの撤退は、これまで堅調と思われていたコンビニですら、紙の雑誌・書籍の売上が落ち込んでいることを如実に表している。 しかし、今回の決定を冷静に見る識者も少なくない。というのも、以前

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  • Spotify、プレイリストシリーズ『スローバックTHURSDAY』公開 その年の音楽シーンを象徴する名曲を44年分収録

    Spotifyが、その年の音楽シーンを象徴する名曲を収録したプレイリストシリーズ『スローバックTHURSDAY』として、1976年から2019年までの44年分のプレイリストを日6月29日に公開した。 全100曲で構成される各プレイリストには、当時の世相や流行、楽曲やアーティストにまつわるエピソードなどをFM COCOLOのDJ 野村雅夫が解説する音声コンテンツも収録。音楽を楽しみながら、懐かしく時代を振り返ることができる。また、各年のプレイリストのカバーにはその年を代表するアーティストが登場しており、視覚的にも楽しむことができる。 さらに、プレイリストシリーズの公開に合わせて、2023年上半期に最も再生されたリリース年代別の楽曲ランキングも発表。70年代にリリースされた楽曲で今年最も再生されたトップ10では荒井由美の楽曲が、90年代はスピッツが多くランクインした。2010年代のランキン

    Spotify、プレイリストシリーズ『スローバックTHURSDAY』公開 その年の音楽シーンを象徴する名曲を44年分収録
  • 売野雅勇、40年に渡る作詞道 シャネルズ、中森明菜、チェッカーズ、坂本龍一……時代を超えて愛されるポップスの条件

    売野雅勇、40年に渡る作詞道 シャネルズ、中森明菜、チェッカーズ、坂龍一……時代を超えて愛されるポップスの条件 上智大学文学部英文科卒業後、コピーライター、ファッション誌編集長を経て、1981年に河合夕子のアルバム『リトル・トウキョウ』、シャネルズ(ラッツ&スター)の「星くずのダンス・ホール」などで作詞家として活動を始めた売野雅勇。アイドル黄金時代と呼ばれた80年代において、中森明菜「少女A」、チェッカーズ「涙のリクエスト」、荻野目洋子「六木純情派」、シブがき隊や近藤真彦、田原俊彦、河合奈保子など数多くのアイドル楽曲を手がける一方で、矢沢永吉、坂龍一、中谷美紀、稲垣潤一、杉山清貴、カルロストシキ&オメガトライブ、森進一、中西圭三、山内惠介など数多くのアーティストに作品を提供。また近年はTikTokで売野の代表作のひとつ、ラッツ&スターの「め組のひと」(クレジットは麻生麗二名義)がリバ

    売野雅勇、40年に渡る作詞道 シャネルズ、中森明菜、チェッカーズ、坂本龍一……時代を超えて愛されるポップスの条件
  • 中村うさぎ、ラノベ黎明期から様変わり「異世界転生」氾濫に喝「テンプレ小説ばかり、書いてて恥ずかしくないのかな」

    中村うさぎ、ラノベ黎明期から様変わり「異世界転生」氾濫に喝「テンプレ小説ばかり、書いてて恥ずかしくないのかな」 あらゆる大手出版社から刊行され、巨大な市場に成長しているライトノベル。メディアミックスも好調で、その勢いはとどまるところを知らない。そんなライトノベルの黎明期はいったいどのようなものだったのか。黎明期にラノベ作家としても活躍をしていた中村うさぎに今だからこそ話せるデビューまでの経緯と、当時のライトノベル界の話をじっくりとうかがった。 売れっ子ライトノベル作家であった中村うさぎ 中村といえば自身の買い物依存症から、美容整形、ホストクラブ、そして風俗とあらゆるジャンルを網羅したエッセイストとして名高く、マツコ・デラックスを発掘して芸能界進出へ導いたことでも知られるが、1990年代には『ゴクドーくん漫遊記』を筆頭にヒットを連発していた売れっ子ライトノベル作家であった。その後の活躍が有名

    中村うさぎ、ラノベ黎明期から様変わり「異世界転生」氾濫に喝「テンプレ小説ばかり、書いてて恥ずかしくないのかな」
  • 80’s~90’sカルチャーリバイバルはなぜ進むのか コンピ盤『FM STATION 8090』から感じ取る“あの頃”の音楽と“今”の相性

    音楽ファッション、メイクなど、様々な分野で巻き起こっている80’s〜90’sカルチャーのリバイバル。特に音楽においては、シティポップの世界的な流行を中心に、大きなムーブメントとなっている。 きっかけの一つは、竹内まりや「Plastic Love」、松原みき「真夜中のドア〜Stay With Me」の世界的なヒット。さらに80年代の音楽のテイストを色濃く反映させたヴェイパーウェイヴやフューチャーファンクの流行があり、The Weekndが亜蘭知子の1983年の楽曲「Midnight Pretenders」を引用した「Out Of Time」を制作、現代ジャズの最重要アーティストの一人・サンダーキャットが80年代の日のフュージョンからの影響を公言するなど、同時多発的に80’s〜90’sの再評価が進んだ。 そのムーブメントは寄せては返す波のように日の若者にも波及。今や音楽シーン最大のプラッ

    80’s~90’sカルチャーリバイバルはなぜ進むのか コンピ盤『FM STATION 8090』から感じ取る“あの頃”の音楽と“今”の相性
  • 島村楽器が自分で組み立てられる「簡易防音室」を発売したわけ 個室空間と遮音性へのこだわり

    コロナ禍により、簡易的な防音室や駅中のリモートボックス、娯楽施設のソロワークプランなど、社会における「ひとり空間」が求められその需要は高まっている。特集では、ひとりひとりに合わせた空間を提供し、サービスや製品を販売している企業に、今後の社会における「ひとり空間」の重要性についてインタビューしていく。 今回は、2021年12月に発売した簡易防音室「S-OTODASU Ⅱ LIGHT」(以下、OTODASUⅡ)について、開発に携わった島村楽器へインタビュー。楽器のスペシャリストが手掛ける個室の防音室は、どんな工夫が施されているのか。誕生の経緯や楽器店がうみだす「ひとり空間」へのこだわりなどについて、島村楽器株式会社 防音営業課マネージャー(開発当時)・佐土原和久氏、防音営業課の渡辺 拓氏に話を聞いた。(リアルサウンドテック編集部) 防音室で様々な「ひとり」需要に応えるための開発秘話 ――簡易

    島村楽器が自分で組み立てられる「簡易防音室」を発売したわけ 個室空間と遮音性へのこだわり
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    and_hyphen 2022/05/03
    用途性だよね。
  • シティポップ(再)入門:南佳孝『SOUTH OF THE BORDER』 シティポップを象徴する世界観、最高にスタイリッシュな一作

    シティポップ(再)入門:南佳孝『SOUTH OF THE BORDER』 シティポップを象徴する世界観、最高にスタイリッシュな一作 日国内で生まれた“シティポップ”と呼ばれる音楽が世界的に注目を集めるようになって久しい。それぞれの作品が評価されたり、認知されるまでの過程は千差万別だ。特に楽曲単位で言えば、カバーバージョンが大量に生まれミーム化するといったインターネットカルチャー特有の広がり方で再評価されるケースが次々登場している。オリジナル作品にたどり着かずとも曲を楽しむことが可能となったことで、それらがどのようなバックボーンを持ち、どのようにして世に生み出されたのかといった情報があまり知られていない場合も少なくない。 そこで、リアルサウンドではライター栗斉氏による連載『シティポップ(再)入門』をスタートした。当時の状況を紐解きつつ、それぞれの作品がなぜ名曲・名盤となったのかを今一度掘

    シティポップ(再)入門:南佳孝『SOUTH OF THE BORDER』 シティポップを象徴する世界観、最高にスタイリッシュな一作
  • Original Love 田島貴男、変わってゆく時代に考え続ける大切さ グルーヴと向き合い深化してきた30年間を振り返る

    Original Loveがオールタイムベストアルバム『Flowers bloom, Birds tweet, Wind blows & Moon shining』をリリースした。オフィシャルカバーアルバム『What a Wonderful World with Original Love?』に続く30周年のアニバーサリーリリース第2弾となる作には、1stシングル曲「Deep French Kiss」、代表曲として知られる「朝日のあたる道」「接吻」「プライマル」から最新曲「Dreams」まで、30年のキャリアを網羅する楽曲を収録。限定盤には貴重な音源や映像などもコンパイルされ、人曰く「Original Loveの百科事典みたいな作品」となっている。 リアルサウンドでは田島貴男にインタビュー。ソウル、R&B、ジャズ、ロックンロールなどを背景に、しなやかな肉体性と奥深い音楽性を合わせ持った

    Original Love 田島貴男、変わってゆく時代に考え続ける大切さ グルーヴと向き合い深化してきた30年間を振り返る
  • シティポップ(再)入門:寺尾聰『Reflections』 “奇跡の年”に生まれた名実ともにシティポップの頂点

    国内で生まれた“シティポップ”と呼ばれる音楽が世界的に注目を集めるようになって久しい。それぞれの作品が評価されたり、認知されるまでの過程は千差万別だ。特に楽曲単位で言えば、カバーバージョンが大量に生まれミーム化するといったインターネットカルチャー特有の広がり方で再評価されるケースが次々登場している。オリジナル作品にたどり着かずとも曲を楽しむことが可能となったことで、それらがどのようなバックボーンを持ち、どのようにして世に生み出されたのかといった情報があまり知られていない場合も少なくない。 そこで、リアルサウンドではライター栗斉氏による連載『シティポップ(再)入門』をスタートした。当時の状況を紐解きつつ、それぞれの作品がなぜ名曲・名盤となったのかを今一度掘り下げていく企画だ。毎回1曲及びその曲が収められているアルバムを取り上げ、歴史的な事実のみならず聴きどころについても丁寧にレビュー。

    シティポップ(再)入門:寺尾聰『Reflections』 “奇跡の年”に生まれた名実ともにシティポップの頂点
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    and_hyphen 2021/11/08
    生まれた年だなあ
  • 「名前」で客が呼べない外国映画 『DUNE/デューン』の不発が突きつけるもの

    先週末の動員ランキングは、『燃えよ剣』が土日2日間で動員15万4000人、興収2億1400万円をあげて初登場1位となった。初日から3日間の累計は3日間で動員20万9502人&興収2億8734万5250円。東宝とアスミック・エースの共同配給、司馬遼太郎原作、監督・脚は原田眞人、岡田准一主演という座組での作品は2017年8月公開の『関ヶ原』以来。『関ヶ原』の公開時期は夏休み中、さらにその当時の国内メジャー作品は金曜日公開ではなく土曜日公開だったので単純な比較はできないが、初週土日2日間の成績では、今回の『燃えよ剣』は『関ヶ原』(最終興収24億円)の約54%という数字。当初の公開予定日だった2020年5月22日から、約1年半という大幅な延期を経ての公開となったことも、少なからず影響しているだろう。 外国映画ファンにとって肩透かしの成績となってしまったのは、土日2日間の動員が9万1000人、興収

    「名前」で客が呼べない外国映画 『DUNE/デューン』の不発が突きつけるもの
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    and_hyphen 2021/11/04
    個人的には「DUNE」を観に行ったいちばんでかい動機は「チャン・チェンが出てるから」でした…
  • STRT、音楽をカタチにするTシャツレーベル『LOOSETEMPO』始動 第1弾アイテムも発表

    次世代アーティストのクリエイティブやマーチ、ライブイベントなどの領域をプロデュースするチーム・STRT(ストリート)が、10月に新ブランド『LOOSETEMPO(ルーステンポ)』を立ち上げた。 動画共有サービスや音楽サブスクリプションの成長に伴い、CDやDVDなどのフィジカルアイテムをリスナーが手に取る機会が減少する中で、『LOOSETEMPO』は“音楽をカタチにするTシャツレーベル”として、Tシャツのグラフィックやデザイン、加工といった様々な手法を通して、アーティストの楽曲に込められたメッセージやコンセプトを具現化していく。Tシャツは緩やかなシルエットが特徴的なボディになっており、首元には各楽曲の試聴サービスやミュージックビデオなどに遷移するQRコードが記載されたオリジナルタグが付与され、リスナーと楽曲との新たな出会いを演出する設計にもなっている。 ブランドのクリエイティブディレクショ

    STRT、音楽をカタチにするTシャツレーベル『LOOSETEMPO』始動 第1弾アイテムも発表
  • 野宮真貴×高浪慶太郎が振り返る、1990年代のピチカート・ファイヴ 時代を創る音楽が生まれるまでのバックストーリー

    野宮真貴×高浪慶太郎が振り返る、1990年代のピチカート・ファイヴ 時代を創る音楽が生まれるまでのバックストーリー ピチカート・ファイヴの配信プロジェクト、「配信向けのピチカート・ファイヴ」が、9月22日にスタートする。「その1」として配信されるのが「高浪慶太郎の巻」。1985年のデビュー時から、小西康陽と共にオリジナルメンバーとして活動し、ピチカート・ファイヴの屋台骨をつくった高浪慶太郎が、1991年から1993年にかけて残した名曲13曲は、三代目ボーカリストに野宮真貴を迎え、渋谷系が盛り上がった時期とも重なる。ここでは、現在は長崎に住みながら音楽活動を続ける高浪慶太郎と、9月21日にデビュー40周年を迎える野宮真貴に当時のピチカートを巡る状況と今回の配信曲についておおいに語ってもらった。(佐野郷子) 「真貴ちゃんの加入は大賛成でした」(高浪) ーー「配信向けのピチカート・ファイヴ」開始

    野宮真貴×高浪慶太郎が振り返る、1990年代のピチカート・ファイヴ 時代を創る音楽が生まれるまでのバックストーリー
  • 「マツコの知らない世界」で紹介されたワイヤレスイヤホンとは? Amazon人気モデルやヤマハ、Boseなど

    TBSテレビの番組「マツコの知らない世界」にて、2021年9月7日の放送内容でワイヤレスイヤホンが特集された。案内人はスクールウォーズ俳優として子役デビューし、イヤホンの世界にどっぷりハマった丸井大福。 丸井いわく、完全ワイヤレスイヤホンAirPods以来急速増え、今では手頃な値段で、音楽ジャンルごとに聞き分けできるほど特徴あるイヤホンが増えているそう。この記事では、丸井氏が紹介していたワイヤレスイヤホンを、特徴とともに振り返っていこう。 TaoTronics「TT-BH07」 TaoTronics「TT-BH07MK2」 「TT-BH07」は、TaoTronicsのケーブルワイヤレスイヤホン。その迫力あるドンシャリサウンドから、番組ではロックやEDMを聞くのに向いていると紹介されていた。ワイヤレスイヤホン初心者にもオススメのモデルで、ケーブルが付いているため紛失リスクも少ない。 さらに

    「マツコの知らない世界」で紹介されたワイヤレスイヤホンとは? Amazon人気モデルやヤマハ、Boseなど
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    and_hyphen 2021/09/12
    エントリーモデル感(おれ全然音質に興味ないから使い勝手だけかなと思ってる
  • シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以

    シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以 日国内で生まれた“シティポップ”と呼ばれる音楽が世界的に注目を集めるようになって久しい。それぞれの作品が評価されたり、認知されるまでの過程は千差万別だ。特に楽曲単位で言えば、カバーバージョンが大量に生まれミーム化するといったインターネットカルチャー特有の広がり方で再評価されるケースが次々登場している。オリジナル作品にたどり着かずとも曲を楽しむことが可能となったことで、それらがどのようなバックボーンを持ち、どのようにして世に生み出されたのかといった情報があまり知られていない場合も少なくない。 そこで、リアルサウンドではライター栗斉氏による連載『シティポップ(再)入門』をスタートした。当時の状況を紐解きつつ、それぞれの作品がなぜ名曲・名盤となったのかを今一度掘り下げていく

    シティポップ(再)入門:山下達郎『FOR YOU』 揺るぎない最高傑作、シティポップのアイコンとして位置づけられる所以
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    and_hyphen 2021/09/05
    連載1回目が竹内まりやの「VARIETY」なのがまたあれね
  • カニエ・ウェスト『Donda』は大作であり問題作である 才人たちへの称賛も込められた、一人の男の思想と人生

    カニエ・ウェスト『Donda』は大作であり問題作である 才人たちへの称賛も込められた、一人の男の思想と人生 カニエ・ウェスト『Donda』 カニエ・ウェスト『Donda』は大作である。それは間違いない。全27曲ランタイム1時間48分に及ぶこの作品を、21世紀を代表する音楽家の1人であるカニエは、幾度のリリース延期と、3回に及ぶリスニングパーティーを経て、2021年8月29日、遂にリリースした。 言わずもがな、このタイトル『Donda』とは、カニエの母親、ドンダ・ウェスト(Donda West)のことを指す。彼の母親への愛は、いかにもジョン・ブライオンのプロデュースらしい親密さを湛えた、ポップな母親へのラブソング「Hey Mama」をはじめとする過去の楽曲を聴いてもわかることだが、そんなカニエが最愛の母親を不幸にも失ったのは2007年のことだ。もしこの出来事が、翌年リリースの4thアルバム『

    カニエ・ウェスト『Donda』は大作であり問題作である 才人たちへの称賛も込められた、一人の男の思想と人生
  • 小泉今日子の1985年 アーティストとしてのターニングポイントをプレイリストとともに振り返る

    小泉今日子『常夏娘』 現在オンエア中の大塚製薬『ポカリスエット』新CMで、CMに出演している吉田羊、鈴木梨央が小泉今日子の「常夏娘」をカバーし、大きな話題を集めている。 「常夏娘」は1985年にリリースされた小泉今日子の14thシングル曲。王道アイドル歌謡の系譜を継ぐ爽やかで切ないメロディ、サーフィンホットロッド風のアレンジ、そして、男性目線から〈常夏のお嬢さん 気分はいかが〉と語り掛ける歌詞が一つになった夏のポップチューンだ。 吉田、鈴木がCMで披露している「常夏娘2021」の振り付けは、八反田リコ(映画『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』『謝罪の王様』、舞台『愛が世界を救います(ただし屁が出ます)』などの振り付けを手がけるコレオグラファー)が担当。親しみやすく、爽やかなダンスは「マネしやすい」「かわいい」と評判になっている。昨年冬には同CMで「木枯らしに抱かれて」もカバー

    小泉今日子の1985年 アーティストとしてのターニングポイントをプレイリストとともに振り返る
  • 『夏への扉』と『Arc』、いずれも大苦戦 日本の実写SF作品は求められていないのか?

    先週末の動員ランキングは、『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』(松竹)が土日2日間で動員12万9000人、興収1億8300万円をあげて2週連続で1位となった。6月28日までの10日間の累計動員は50万9000人、累計興収6億9934万1570円。 初週は初登場4位と奮わなかったが、地味に健闘を見せているのが先週に続いてトップ3にランクインしている『キャラクター』だ。こちらは6月28日までの17日間の累計動員が65万6758人、累計興収が9億1682万7130円。主演作として前作にあたる『花束みたいな恋をした』の大ヒット(累計興収38億円突破)は言うまでもなく、パンデミック期に入ってからの主演作としては、公開延期を経て昨年8月に公開された『糸』(最終興収22.4億円)も隠れた大ヒット。今回の『キャラクター』も10億円超えは確実で、「映画館に客を呼べる役者」としての菅田将暉神話は健在だ。 さて、先

    『夏への扉』と『Arc』、いずれも大苦戦 日本の実写SF作品は求められていないのか?
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    and_hyphen 2021/07/02
    今ここで公開してすごい興収が得られると思える作品ではないと思う(作品の善し悪しではなく、戦略の話
  • シンガー xiangyuとは何者? 水曜日のカンパネラチームバックアップの“謎の新人”に迫る

    水曜日のカンパネラ(以下、水カン)のサウンドプロデューサー、ケンモチヒデフミとマネージャーのDir.Fこと福永泰朋がバックアップするシンガーxiangyu(シャンユー)が、5月にデビューEP『はじめての○○図鑑』を発表した。「謎の新人」が枕詞になっている彼女はどんなアーティストなのか? インタビュー記事を参照し、人とケンモチ、福永の3人にメールで寄せてもらったコメントを交えつつ紹介していこう。 xiangyu『はじめての○○図鑑』 名前は中国語だが日人。名が「あゆみ」で姓に川が関係しているため、鮎を意味する中国語「香魚」の読みをステージネームにしたそうだ。 僕は昨年9月7日、2度目のライブ(青山・月見ル君想フ)から何度か見ているが、小柄な女の子がひとりでステージに立つといういかにも心細い状況から、餃子のかぶりものやビニールプールなどの小道具を駆使して波乱を起こし、徐々に観客を巻き込ん

    シンガー xiangyuとは何者? 水曜日のカンパネラチームバックアップの“謎の新人”に迫る