小学生の時、学校に作業所で働く障害者の人達がやって来て、体育館で交流会みたいなものが開かれた。彼らが普段どのようなものを作っているのかとか、作業の様子などを僕達は見せてもらった。 ある場面で、僕はものすごい衝撃を受けた。 その女の子はほとんど体を動かすことができない。 微かに動かすことができるのは指先だけだ。 彼女の隣では、ボランティアか職員か分からないけれど、箱に蓋を載せて半分くらいまで閉める係の人がいる。中には多分なんらかの製品が入っていたのだろう。その半分蓋の閉まった箱が女の子の前に置かれると、彼女は微かに動く指先でゆっくりと蓋を最後まで押し下げて閉めた。 それが彼女にとっての仕事だった。 僕は混乱した。 これのどこが仕事なんだろうと思った。 半分まで蓋を閉めてあげる係の人が、そのまま最後まで蓋を閉めた方がよっぽど作業は捗る筈だ。彼女がしていることは何の助けにもなっていないし、はっき