35年間寝たきりだった夫を殺害したとして岩槻署は26日、殺人容疑で、さいたま市岩槻区南下新井、無職溝根久美子容疑者(69)を逮捕した。同署は介護疲れの可能性が高いとみて調べている。 逮捕容疑は25日午後9時45分ごろ、自宅寝室のベッドで、夫の貴照さん(78)の首をさらし(縦2・3メートル、幅33センチ)で絞め、さらに鼻や口にタオルを30分ほど押し当てて窒息死させた疑い。久美子容疑者が110番した。 岩槻署によると、久美子容疑者は「夫から『楽にしてくれ』と何度も懇願され『本当に死にたいの』と聞くとうなずいたので、楽にした方が夫のためなのかもしれないと思い殺してしまった」と供述。 同署によると、貴照さんは1974年、自宅で脚立から転落して頸椎(けいつい)を損傷。全身不随となり、同年12月、身体障害者1級の認定を受けた。2人暮らしで、久美子容疑者が1人で介護を続けていたという。貴照さんは昨年10