自宅の蔵書を後ろにする富田さん 今回は、パブリック・ドメインで日本語書籍の公開を行うプロジェクト「青空文庫」の主催者、富田倫生さんにインタビューに伺いました。このインタビューは富田さんの自宅でさせていただいたのですが、自宅の壁面に大量の蔵書があり、ご本人の文士のようなたたずまいがとても印象的でした。 – 青空文庫を始めたきっかけ ライターになろうと思って、高校生位からそういう仕事をしたいと思っていました。学校を出て、紆余曲折を経て、ライター仕事を始めていきました。38歳くらいに非常に体の調子が悪くなったのがわかり、重い病気と診断されました。そのため、ノンフィクションライターの仕事が出来なくなり、連載なども出来なくなりました。維持していたコラムも継続できなくなりました。当時は科学もの、特にパソコン関連の文章を書いていたけど、それが途絶える事になりました。 1991年にボイジャーという会社が