『'80sリアルロボットプラスチックモデル回顧録』(以下、80sRRPM回顧録)を読んだ。初めて得た知識も多く、とても興味深い本だった。 88年生まれの私は今まで、80年代前半のロボットプラモ黎明期について様々なメディアでその断片をざっくりと見聞きして推し量ることしかできなかっただけに、それらが脳内でリンクし、朧気ながら立体感のようなものさえ得られた気がする。 ガンダムやイデオン、ダグラム、ザブングル、マクロスなどのプラモデルがどのような空気感で、相互関係で、需要され、供給され、それらがフェードアウトしていったのか。その戦争を体験した2人の語り部が、それらを歴史として残すべく血で書かれた本だった。 例えばある本に「何年何月に○○が発売。1984年12月にMSV No34 1/100パーフェクトガンダムが発売。」などの年表だけが網羅的に記されていたとして、その情報だけではなんら意味をもたない