裏側から見るカンヌライオンズ。 審査員として参加したカンヌライオンズはこれまでになく新鮮で、裏側から見える景色は表側の華やかなお祭りとは随分と違うものだった。 審査を担当したSocial & Influencer部門は設立2年目。おそらく今年のカンヌ全体の中でも最もカオスで、最高に面白い部門だった。今の時代、ソーシャルの要素が絡まないキャンペーンなどないし、単品のフィルムから複雑なキャンペーンまで合計1507作品が出品されていた。 日差しの届かない薄暗い部屋の中で交わされた議論の一つひとつが貴重な学びだったので、文字数が許す限り日本に共有したいと思う。 Social & Influencer部門 審査会場 受賞作には、大きな共通点がある。 審査の中で最も引用されたパワーワードを一つあげるなら、それは「カルチャー」だと思う。そのブランドはカルチャーに寄り添っているか。社会のコミュニティの一員