《特集》ファウンド・プリント:大竹伸朗の書庫より 画家・アーティスト,大竹伸朗のアトリエには本や雑誌,新聞,ポスターをはじめ,大量の印刷物のかたまりが散在している。作品とマテリアルが混ざり合うこの空間では「作品」の境界はぼやけ,印刷物はそのグラフィック性とモノとしての立体性を同時に露わにする。あるときは直接的な「貼る」ための素材として,あるときは描く対象の潜在する領域として,これらの印刷物は大竹の作品制作につながっている。本特集で紹介するのは,大竹伸朗のアトリエで見つけられた印刷物の一部である。アートブック,文芸書,図鑑,漫画,実用書......出版された年代も地域もテイストもまるでバラバラなこれらの本は,テーマに沿ったコレクションでも管理されるアーカイヴでもない。何らかの脈絡で大竹伸朗の手元に集まり,火薬のような危うい静けさとともに,そこにある。それがいつどのようにつながって何に昇華す