清原果耶がまた代表作を更新した。彼女が日曜ドラマ『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系)で披露したのは、もはや芝居ではない。“奇術”だ。 この作品で少なくとも清原は“4つの顔”を見せ、私たちをミステリーの世界に誘った。1つ目は、霊媒師・城塚翡翠としての顔。第1話にて赤色のドレス姿で登場した彼女は息を呑むほどに美しく、その一挙一動に神秘の香りが漂っていた。人間的な温かみは全く感じられず、まるでフランス人形のよう。この時点で「これまでの清原果耶とは一味違う」と心奪われた人も多いのではないだろうか。 しかし、そのイメージはすぐに覆される。序盤で見せた顔は、あくまでもアシスタントの真(小芝風花)が考えた演出。推理作家・香月史郎(瀬戸康史)と行動を共にしながら、翡翠は霊媒師としての鎧を徐々に剥いでいく。見た目や生活の華やかさとは裏腹に、特殊な霊能力のせいで人を遠ざけてしまい、ずっと“籠の中の鳥”状態だ