今年の天皇杯は、日本サッカー史に残る事件が起きた負の歴史が刻まれた大会になった。 8月2日の4回戦において、浦和レッズのサポーターが名古屋グランパスのサポーターに対し暴力行為を働いたとして、天皇杯を主催する日本サッカー協会は史上初の処分として、浦和レッズの24年度天皇杯参加資格のはく奪が決まったと発表した。 ◇ ◇ ◇ 懲罰を決めた日本サッカー協会(JFA)の規律委員会によれば、2000年以降、浦和サポーターによる懲罰事案は11件にのぼったという。「本件サポーターらには、自らの行為がクラブに招いた結果の重大性をしっかりと受け止めてほしい」と、処分決定時には日本協会が異例の付言も残した。 クラブとサポーターはひとつのファミリーという考え方が日本サッカー界にはある。Jリーグは理念として、クラブの本拠地を「ホームタウン」と呼ぶ。その意味を「Jクラブと地域社会が一体となって実現する、スポーツが