設定のほかにも、キャスティングの妙など、いろんな意味で“男子版『今日も嫌がらせ弁当』”。井ノ原快彦演じるミュージシャンの主人公は渡辺俊美というより、高橋優にしか見えなかったりもするが、持ち前の癒しキャラで、シングルファザーを嫌味なく好演。思春期の息子役を等身大の魅力で演じる、なにわ男子・道枝駿佑との相性も良き! 期待していた小寺さん(工藤遥)演じるマドンナの出番の少なさは悔やまれるが、ここでもいつの間に、懐に入ってくる森七菜の芝居がスゴい! なんだかんだ主題歌のメロディを口ずさんでしまうなど、『キセキ -あの日のソビト-』の兼重淳監督らしい職人技が効いた一本といえる。