最近、「行動ファイナンス理論」、あるいはただ単に「行動ファイナンス」という言葉をよく耳にするようになりました。現代の金融市場を分析する上で、行動ファイナンス理論は欠かせない知識のひとつになっている、と評価する人もいます。 実際に2002年のノーベル経済学賞は、行動ファイナンス理論のひとつである「プロスペクト理論」を展開したプリンストン大学のダニエル・カーネマン博士が受賞しています。その前後あたりから特に米国を中心で広がってきました。今回は「行動ファイナンス理論」を探ってみたいと思います。 「行動ファイナンス理論」は、ノーベル経済学賞を受賞するほどの新しい経済学説です。その全貌を詳しくここで説明することは、あまりにもむずかしくてできません。そのさわりだけを紹介することにして、あとは皆さんで時間をかけて研究してください。 「行動ファイナンス」とは、人々は常に合理的に行動するとは限らない、という
行動ファイナンス理論と 株式市場分析 野村證券株式会社 執行役 金融経済研究所金融工学研究センター長 京都大学経済研究所客員教授 加藤康之 katou-0d0j@jp.nomura.com 2005年5月10日 Global Quantitative Research 0.はじめの疑問 なぜ、アクティブ運用機関を採用するのか? (あるいは、投資信託を買うのか?) → 超過リターンを得るために なぜ、超過リターンを得られるのか? → 高いリスクを取っているから 市場が非効率的だから なぜ、市場は非効率的なのか? 2 Global Quantitative Research 1.行動ファイナンスとは? 行動ファイナンスとは、金融市場関係者の現実の行動の 分析を通じて、市場価格の動きを理解しようとする学問で ある。 これまでのファイナンス理論 出発点: リスクを勘案しながらリター
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