岩手県の久慈港へ運搬するため、台船に積み込まれた漁船=4日午前10時49分、北海道函館市、朝日新聞社ヘリから、森井英二郎撮影 津波で多くの船を失った三陸へ、228隻の中古船が贈られる。北海道函館市の港から岩手県の久慈(くじ)港に向け、4日午後、台船に載せられて出発した。思いがけない応援に驚く久慈市漁協に、函館市は「77年前の恩返し」と説明している。 函館市東部にある椴法華(とどほっけ)漁港。乗組員らが出港前、小型漁船が台船にしっかり固定されているか最終確認した。 台船には「がんばれ東北!! がんばれ久慈!!」の横断幕。漁船集めに尽力した市内5漁協のうちの一つ「南かやべ漁協」の小川正毅専務理事は「漁師にとって船は命。同じ漁師として、何かしたいという思いが集まった。みんなの思いを込めて贈りたいです」と話した。 久慈市漁協は漁船617隻の93%を津波で失った。3月末、船で救援物資を久慈港