映画「ハウルの動く城」の後半部分で ヒロインのソフィーがはなつ言葉、「未来で待ってて」。 この言葉は、覚和歌子さんの書いた ある詩から使われたものです。 映画のシーンに原詩の感触がよりそい、 観る人のからだをとおして情景がひろがる、 印象深いひと言です。 谷川俊太郎さんと覚和歌子さんの、 ふたりの詩人によれば、 詩の言葉とからだは、密接な関係にあるんだそうです。 お互いの詩の秘密にせまるような、とてもスリリングな からだと言葉をめぐるお話をどうぞ。 第1回 からだで知る世界。 ある日、詩人の谷川俊太郎さんに 朝日新聞に掲載されていた記事の 切り抜きをいただきました。 それは、映画「2001年宇宙の旅」の コンピュータHALについての記事でした。 あのHALというコンピュータは、 実際には、人間の行為がかんたんには理解できない、 という大阪大学の浅田稔先生の見解が 書いてありました。 HAL