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reviewと歴史に関するatosakavのブックマーク (4)

  • 『日本社会の歴史 上』(岩波書店) - 著者:網野 善彦 - 辻井 喬による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS

    著者:網野 善彦出版社:岩波書店装丁:新書(210ページ)発売日:1997-04-21 ISBN-10:4004305004 ISBN-13:978-4004305002 内容紹介: 現代の日・日国は,いかなる経緯をへて形成されたのか-.周辺諸地域との海を通じた切り離しがたい関係のなかで,列島に展開した地域性豊かな社会と,「国家」とのせめぎあいの歴史を,社会の側からとらえなおす.著者10数年の学問的営為の結実した格的通史.上巻は列島の形成から9世紀まで.(全3冊) 網野善彦とゆっくり話したことはほとんどない。学者や文化人が多く集まる新聞社や出版関係の会などで挨拶をしたぐらいである。学生時代から顔見知りの間柄としては、これは会い方が少なすぎると自分でも思う。 しかし彼の仕事については違う。これからの文化の在り方とか思想性と創造性というような、少しむずかしい主題で話をしなければならないよ

    『日本社会の歴史 上』(岩波書店) - 著者:網野 善彦 - 辻井 喬による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS
  • 『近代論-危機の時代のアルシーヴ』安藤礼二(NTT出版) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 著者のいる多摩美の芸術人類学研究所、凄くなりそうね 夏目漱石の1900年代、また萩原朔太郎の1930年代を対象として、未曾有の強度で体感された「近代」をそれぞれあぶりだそうとした博論力作二篇を読んだ後だ。山口昌男流「歴史考古学」の連繋センスと、時にとても中沢新一的な連想誘発型の文体で早くも独自の境地に達した安藤礼二が、「近代」の問題をいかにもというのでない材料で論じた『近代論』を取り上げて、“近代論”書評シリーズの締めとしたい。 日露戦争から戦間時代にかけてといった漠たる表現ではなく、「明治43年(1910)から明治44年(1911)にかけてという、この列島の近代に穿たれた、わずか二年という特異な時空の歪み」のことと断じられては、何ごと、と思わず手に取るしかない。自信ありそう、明快そう。その通り、実に明快だ。意表つく材料の組み合わせながら、読後、「近代」を論じるにこれ

    『近代論-危機の時代のアルシーヴ』安藤礼二(NTT出版) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『富豪の時代-実業エリートと近代日本』永谷健(新曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG

    →紀伊國屋書店で購入 こんな領域横断もありか、という驚き 明治後半から昭和初年にかけての、現在の日の基盤を築いた半世紀という、いま日で学者をやっていて一番面白がるべき問題を(「文学」を入口として)探ることができるを、当書評欄でここ数回、続けて取り上げてきた。蓋を開けてみると皆、いわゆる博士論文が世間に向けて出版された大著ばかりというのも、長い間「学者」をやってきてしまったぼく自身の限界を示すのかもしれないし、逆に、誰も見向きもしない、つまらないものの代名詞のように言われてきた博士論文にも時代の流れで面白いものが出始めた、喜ばしい兆候かもしれない。 大喜利(おおぎり)とでも言える一冊を見つけたので、それを推輓して博論傑作選に一応のキリをつけたいと思う。それが、京都大学大学院に提出されたこの論文。「ただし、研究者だけではなく、近代日富裕層や金銭的な成功者に関心をもつ方々にも読んで」欲

    『富豪の時代-実業エリートと近代日本』永谷健(新曜社) - 書評空間::紀伊國屋書店 KINOKUNIYA::BOOKLOG
  • 『「内臓を巻き付けたり、肉をかぶったりして、死体の山と同化するんです」:『硫黄島玉砕戦』』

    『硫黄島玉砕戦―生還者たちが語る真実』(NHK出版) 梯久美子『散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道』(新潮社)は、有象無象の日人を感動させた愚書であるが、その内容といえば彼の家族への想いやら部下への配慮といった人格者ぶりをこれでもかと出し、頑迷固陋で愚物、卑怯者ばかりの日軍にもこんな素晴らしい軍人がいたのだと、読むもののナショナリズムをくすぐるものであった。 以前にも書いたが、繰り返しておく。彼の人間性が素晴らしいというならば、硫黄島で死んだ無数のひとたち、日人だけではない、日系人も含めたアメリカ人たちのそれにも記録に値するものがあったはずだ。栗林が陸大恩賜組の中将だったから、より感動を呼ぶというのか。 このでの感動とは、たとえば石田三成と大谷刑部の友情に感じ入るのと大差ない。つまりもはや太平洋戦争とは遥かかなたの物語でしかなく、栗林忠道という「武将」の物語に感動しているのであ

    『「内臓を巻き付けたり、肉をかぶったりして、死体の山と同化するんです」:『硫黄島玉砕戦』』
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