通勤鉄道の「あおなみ線」(名古屋―金城ふ頭)に来年度、集客を狙って蒸気機関車(SL)を走らせる構想を検討している名古屋市は、線路の強度や運行コストなどの調査を東京都内のコンサルタント会社に委託したことを明らかにした。 調査結果は年内にもまとまり、実現可能の結論が出れば、同市は来年度予算案に関連費用を計上する方針で、構想は具体的に動き出すことになる。ただ、電車向けに設計された同線でSLを運行するには多くの制約があり、課題は多い。果たして、SLは名古屋の街を走るのか――。 SL構想は、河村たかし市長が今年7月の市議会で実現を明言。同市の委託を受けた交通関連のコンサルタント会社は、あおなみ線の高架橋がどれぐらいの重さに耐えられるかや、どの形式のSLが適しているかなどを調べている。 あおなみ線を運行する名古屋臨海高速鉄道によると、実現には「技術的な問題、沿線住民の理解、コスト負担の三つのハー