森時彦(チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役/リバーサイド・パートナーズ代表取締役) 【最終回】 2008年03月06日 この連載もいよいよ最終回となった。今回は、組織開発の現場でよく出くわす問題、すなわち責任と権限が不明確という問題を考えてみよう。言い換えると仕事のなすりつけあいが日常茶飯事となっている状態である。 こういう時に必ずといって出てくるのが、「職務分掌を明確にしましょう」という解決策である。残念ながら、私は職務分掌が現場で生産的に使われたことを知らない。「それは私の仕事ではない」という言い訳のために使われることが圧倒的だ。こんな時、イン(含まれる)とアウト(含まれない)でスッキリと図解して、当事者たちに納得するまで話し合わせることが必要だ。 【事例】 役割分担の論争が絶えないあるチェーン店 服飾品のチェーン店展開をしている会社での会議。この日も、「それは