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ブックマーク / bijutsutecho.com (125)

  • 排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザインオリンピックに向けて東京の各所で再開発が進行した10年代。街には公共的で開かれるように、多くのベンチやパブリック・アートと思わしき造形物が登場した。しかしながら、それらの存在は、特定の人々の排除のために作用する「過防備」の一旦を担っているとも言える。これらを「排除アート」としての視点から研究する建築史家の五十嵐太郎が、都市機能としての不寛容さを指摘する。 文=五十嵐太郎(東北大学大学院・教授) 近年、排除アートが増えているというニュースが散見される。路上、あるいは公共空間において、特定の機能を持たない、作品らしきものが、その場所を占拠することによって、ホームレスが滞在できないようにするものだ。もっとも、こうした現象は最近始まったわけではない。16年前、すでに筆者は『過防備都市』(中公新書ラクレ、2004)を上梓した際、都市のフィー

    排除アートと過防備都市の誕生。不寛容をめぐるアートとデザイン
  • 退廃、グロテスク、エロティック。「あやしい絵」展に見る近代日本の「あやしい」表現の数々

    退廃、グロテスク、エロティック。「あやしい絵」展に見る近代日の「あやしい」表現の数々明治期ごろから大衆に広まった退廃的、妖艶、グロテスク、そしてエロティックな表現。こうした「あやしい」表現を紹介する「あやしい絵展」が、東京国立近代美術館で開幕した。会期は5月16日まで。 展示風景より、北野恒富《淀君》(1920)部分 2021年5月11日追記:展は緊急事態宣言延長によって会期途中で閉幕した。 明治期に生まれた退廃的、妖艶、グロテスク、エロティックといった「あやしい」表現を紹介する展覧会が東京国立近代美術館で開幕した。会期は5月16日まで。 同展では、幕末から昭和初期にかけて制作された絵画や版画、雑誌・書籍の挿図などを集め、時代ごとの多様な作品から「あやしい」表現の変遷を「幕末〜明治」「明治〜大正」「大正末〜昭和」の時代ごとに分かれた3章構成で追う。 「あやしい絵展」のエントランス 1章

    退廃、グロテスク、エロティック。「あやしい絵」展に見る近代日本の「あやしい」表現の数々
  • 篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う

    篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う東急株式会社が渋谷の街なかで展開していた「SHIBUYA BOXING ART」が、ニューヨークを拠点にするアーティスト・篠原有司男の作品と酷似しているにも関わらず作家人の広告への理解を得ていなかったことを受け、同社が謝罪。篠原がコメントを発表する事態へと展開した。この出来事の顛末を追う。

    篠原有司男の作品に酷似。「SHIBUYA BOXING ART」の顛末を追う
  • 再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探る

    再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探るモダニズム建築の大家として知られる前川國男が設計した世田谷区庁舎と区民会館。半世紀以上の歴史を持つこの建物が、機能向上を目的に再整備される。この再整備を前に、京都工芸繊維大学教授で近代建築史が専門の松隈洋がこの建築に込められた精神を振り返る。 文・写真=松隈洋(京都工芸繊維大学教授) 新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大という緊急事態に全世界が蔽われる中、ごく身近な場所で60年にわたって静かな時を重ねてきた東京世田谷の小さな公共空間がその姿を大きく変えようとしている。保存か建て替えかをめぐって15年以上も議論が続けられてきたが、いよいよこの2020年度から一部を残して全面的に改築されることになり、近く建設工事が始まるという。そんな土壇場の状況ではあるけれど、ここでは、その建物、世田谷区民会館・区庁舎(1959・60年)

    再整備される世田谷区民会館・区庁舎。そこに込められた戦後精神の行方を探る
  • ゴッホの大規模データベース「Van Gogh Worldwide」が誕生。1000点以上の作品を掲載

    あるようでなかったアーティスト・データベースが誕生した。フィンセント・ファン・ゴッホの作品のみに特化した「Van Gogh Worldwide」だ。 このデータベースは、世界最大のゴッホ・コレクションを誇るオランダのゴッホ美術館と、それに次ぐ規模のコレクションを有するクレラー=ミュラー美術館、そしてオランダ美術史研究所がタッグを組んでローンチさせたもの。ゴッホは生涯に約2000点の作品を残したとされているが、現在このウェブサイトにはその半数に当たる約1000点もの作品データが掲載されている。内訳としては、ペインティングが338点、ドローイングが732点、版画が39点だ。 サイト内では、ゴッホの作品を「年代」「収蔵先」「技法」「素材」「テーマ」などで検索可能。作品詳細画面では、ビューワーによって作品画像をズームで鑑賞できるほか、作品の裏側も見ることが可能。また、展覧会出品歴なども記載されてい

    ゴッホの大規模データベース「Van Gogh Worldwide」が誕生。1000点以上の作品を掲載
  • 「KYOTO EXPERIMENT」の新たなロゴデザインが発表。アートディレクターは小池アイ子

    2010年にスタートし、毎年世界各地の実験的な舞台作品を中心に、演劇やダンス、音楽、美術などジャンルを越境した表現を紹介してきた「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭」。 11回目となる今年は、新型コロナウイルスの影響を受けて開催を延期。新たな会期を2021年2月3日~3月28日とし、名称も「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2021 SPRING」となった。また今年度からは、川崎陽子、塚原悠也、ジュリエット・礼子・ナップが共同ディレクターを務める。 またアートディレクターに小池アイ子を迎え、ロゴデザインも一新。「変わりゆく状況の中で、これからの舞台芸術祭のロゴを、いま定めてしまうのは難しいと思った」と語る小池は、即興的な線によるロゴを手がけている。今後はフェスティバルにまつわるデザインでも、実験的な試みを展開していくという。 全プログラムの発表は12月

    「KYOTO EXPERIMENT」の新たなロゴデザインが発表。アートディレクターは小池アイ子
  • カオスラ、一転して被害者を訴訟へ。ハラスメントは「不正確」と主張

    合同会社カオスラは、元同社代表の黒瀬陽平らによるハラスメントについて、「不正確」だったとの声明を発表。告発していた安西彩乃を訴える旨を明らかにした。 この件は、黒瀬とカオスラ関係者によるハラスメントを安西が告発し、7月24日に黒瀬の退任が発表された。8月1日には、安西が問題の詳細をnoteで公開。黒瀬によるセクシュアルハラスメントおよびカオスラによる組織的パワーハラスメントと、その隠蔽について詳細を時系列で執筆していた。 その後カオスラ側は、今回のハラスメント行為について調査委員として弁護士を着任させ、公平に詳細を調査する意向を示しながらも、ハラスメントへの加担を認めたアーティスト・藤城嘘が代表社員のひとりとして名を連ねる状況を保っていた。 しかし日、該当のプレスリリースを撤回。一転して「… 改めて調査を⾏い、弁護⼠等の専⾨家を交えて協議をした結果、当該記載は不正確なものであったと判断い

    カオスラ、一転して被害者を訴訟へ。ハラスメントは「不正確」と主張
  • 大英博物館はなぜ「マンガ展」を開催したのか? キュレーターが語るその意義

    きっかけはひとつの単行山内康裕 展示を拝見しましたが、日のマンガの全体像を文脈に沿って理解できる展示になっている点が素晴らしいと思いました。日でもここ10年くらいで、「ONE PIECE展」 や井上雄彦先生の「最後のマンガ展」など大規模なマンガ展が増えてきましたが、個展やファンイベント、商業イベントが中心で、なかなか日のマンガの全体像を伝えるところまではやり切れていません。 ニコル・クーリッジ・ルマニエール 例えばヴィクトリア・アンド・アルバート博物館であれば作品を見せることが主眼ですが、この大英博物館は「文化」を理解してもらうことが大きな役割だと考えています。そのため今回のマンガ展でも、ゾーンを6つに分けて、とくに「ゾーン4:Power of Manga」ではマンガと他の文化や社会、ファンとのつながりをテーマとするなど、大英博物館らしい切り口の展示を意識しました。 山内 はじめに

    大英博物館はなぜ「マンガ展」を開催したのか? キュレーターが語るその意義
  • バンクシーの“商標権争い”が投げかける諸問題。知財に詳しい弁護士に聞く

    写真1. 《花を投げる男》 バンクシーが2005年、イスラエルの圧制による惨状が続くパレスチナでガソリンスタンドの建物の側面に描き残した直径2メートル以上の壁画。15年たったいまも現存するバンクシーの代表作で、多くの観光客が訪れている 撮影=鈴木沓子 2014年、バンクシー公認の版権管理会社であるペスト・コントロール・オフィス社は、《花を投げる男》を含む作品18点の商標権を登録していた。しかし昨年、バンクシーの合意なく作品の商品化やライセンス事業を行うフル・カラー・ブラック社がバンクシー側が商標権を取得した後にビジネスを行っていない点等を指摘、商標権に異議を唱えたことを機に、見直しが検討されてきた。今回の欧州連合知的財産庁(EUIPO)の決定によって、バンクシー作品の商標権をめぐる争いは、バンクシー人側が敗れた恰好だ。 クリエイターの知財に詳しい水野祐弁護士は、バンクシー側が作品の盗用や

    バンクシーの“商標権争い”が投げかける諸問題。知財に詳しい弁護士に聞く
  • 京都市立芸術大学が敗訴。「京都芸術大学」の名称認める判決

    「京都市立芸術大学」と「京都芸術大学」──異なる2校のあいだで問題となっていた名称について、法廷での判決が下された。 京都造形芸術大学は、2021年に開学30周年を迎えるのを前に、今年4月1日付で名称を「京都芸術大学」へと変更した。しかしこれに対して京都市立芸術大学が、「市民の皆様や芸術を愛する幅広い人々に大きな混乱を招く」(19年8月の理事長コメント)として反発。名称変更の再考を訴えていた。 その後、京都市立芸術大学は19年9月に大阪地裁に対し、京都芸術大学を運営する学校法人瓜生山学園を相手取り、「京都芸術大学」の名称の使用の差止めを求めて提訴。しかしながら大阪地方裁判所は8月27日の裁判で京都市立芸術大学側の訴えを退け、京都市立芸術大学は敗訴となった。「京都芸術大学」に使用について、法廷が認めたこととなる。 京都市立芸術大学側はこの敗訴について、以下のように理事長のコメントを発表してい

    京都市立芸術大学が敗訴。「京都芸術大学」の名称認める判決
  • オノ・ヨーコの新作がメトロポリタン美術館のファサードに出現。コロナ禍に応答して「一緒に夢を」

    8月29日の再開に先立ち、メトロポリタン美術館が5番街館の建物正面にオノ・ヨーコによる新作《DREAM TOGETHER》(2020)を公開している。 今回の展示は、通常美術館の正面入口に掲げられている展覧会の横断幕をアート作品で置き換える初めての試み。約2.88×3.12メートルにおよぶふたつの作品は、オノが新型コロナウイルス危機に応答して制作したもので、白い背景に「DREAM」と「TOGETHER」という黒い文字で構成されている。 作について、オノは声明文で次のようにコメントしている。「夢を一緒に見ると、新しい現実が生まれる。世界は恐ろしく苦しんでいるが、私たちは一緒にいる。ときには見えにくくても、この危機を乗り越える唯一の方法は、一緒になることだろう。私たち一人ひとりが世界を変える力を持っている。愛を忘れず、一緒に夢を」。 作を展示する意義について、同館理事長兼CEOのダニエル

    オノ・ヨーコの新作がメトロポリタン美術館のファサードに出現。コロナ禍に応答して「一緒に夢を」
    batta
    batta 2020/08/25
  • 金沢の「国立工芸館」が10月25日に開館へ。名誉館長には中田英寿が就任

    東京・竹橋の東京国立近代美術館工芸館が金沢へ移転し、10月25日に開館することが決定した。通称は「国立工芸館」で、正式名称は東京国立近代美術館工芸館のままとなる。 東近美工芸館は1977年に東京・北の丸公園に開館。コレクションには、陶磁、ガラス、漆工、木工・竹工、染織、金工、人形、デザインなど、全国各地・近現代のあらゆる工芸分野の秀作を網羅した約3800点があり、そのうち約1900点がこの金沢に移転する。 移転先となるのは、「兼六園周辺文化の森」。日三大名園のひとつである兼六園を中心に、石川県立美術館、いしかわ赤レンガミュージアム(石川県立歴史博物館、 加賀多博物館)、金沢城公園、金沢21世紀美術館、鈴木大拙館など、藩政期以降現代までの歴史的建造物・文化施設が集まるエリアだ。 国立工芸館の建物は、明治期に建てられたふたつの旧陸軍の施設、旧陸軍第九師団司令部庁舎(1898年建築)と旧陸軍

    金沢の「国立工芸館」が10月25日に開館へ。名誉館長には中田英寿が就任
    batta
    batta 2020/08/04
  • カオスラ、黒瀬陽平の退任を発表。アシスタントスタッフへのパワハラで

    カオスラ、黒瀬陽平の退任を発表。アシスタントスタッフへのパワハラで合同会社カオスラは、7月24日付で同社代表社員である黒瀬陽平の退任を発表した。アシスタントスタッフへのパワーハラスメントが原因。 合同会社カオスラは、同社代表社員である黒瀬陽平が7月24日付で退任となったことを発表した。アシスタントへのパワーハラスメント行為があったという。 同社によると、黒瀬はゲンロンとの共同事業である「ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校」の業務に加え、同社業務においても同一アシスタントスタッフに対してパワハラを行っていたといい、総社員の同意のもと、退任することとなった。 黒瀬は1983年高知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻博士後期課程修了。2010年にカオス*ラウンジにキュレーターとして参加。15年には思想家・哲学者の東浩紀とともに、「公的な援助を受けないアート教育機関」としてゲンロ

    カオスラ、黒瀬陽平の退任を発表。アシスタントスタッフへのパワハラで
  • ゲンロン、カオスラとの契約を解除。「重大な契約違反を確認」

    ゲンロンスクールなどを運営する株式会社ゲンロンが、7月23日付で黒瀬陽平が代表を務める合同会社カオスラとの契約解除を発表した。 同社によると、カオスラ監修のもとで開設されている「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」の事業において、「重大な契約違反を確認」したという。 「ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校」は黒瀬と思想家・哲学者の東浩紀が中心となり「公的な援助を受けないアート教育機関」として2015年にスタートしたもので、黒瀬をはじめ、アート界の様々な人物が講師を務め、アーティストを輩出してきた。 ゲンロンは、「生徒の安全確保およびコンプライアンス遵守の観点」から、契約を打ち切ることを決定。22日付でその旨をカオスラに通知し、同日カオスラは「新芸術校」の運営から切り離されたという。また黒瀬の主任講師退任も発表された。 美術手帖ではゲンロンに対し、契約違反の内容について問い合わせたが、回答

    ゲンロン、カオスラとの契約を解除。「重大な契約違反を確認」
  • 原美術館が展覧会スケジュールを変更。閉館もわずかに延期へ

    原美術館が展覧会スケジュールを変更。閉館もわずかに延期へ原美術館は、2020年の展覧会スケジュールの変更を発表。これに伴い、年内に予定されていた閉館もわずかに延長される。 「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私」展展示風景より 新型コロナウイルスの影響で臨時休館していた原美術館が、今後の展覧会会期の変更を発表した。 1月25日より開催中の「森村泰昌:エゴオブスクラ東京 2020−さまよえるニッポンの私」は、4月12日までの会期を延長し、7月12日まで開催。その後は、「メルセデス・ベンツ アート・スコープ 2018-2020」(7月23日〜9月6日)を開催した後、4月25日〜6月7日で開催予定だった「光―呼吸 時をすくう5人」を9月19日〜2021年1月11日の会期で開催する。これに伴い、9月中旬から12月下旬まで開催予定だった「原美術館コレクション」展の開催はなくな

    原美術館が展覧会スケジュールを変更。閉館もわずかに延期へ
    batta
    batta 2020/07/08
  • 文化庁の新たな文化支援、募集骨子が明らかに。フリーランスに最大150万円

    文化庁の新たな文化支援、募集骨子が明らかに。フリーランスに最大150万円文化庁は、2次補正予算によって実施される新たな文化支援「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」のうち、個人向けの募集骨子を発表した。 政府の第2次補正予算によって行われる文化庁の新たな文化支援策「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」。このうち、個人を対象とする部分の骨子が明らかになった。 「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」は、560億円という通常の文化庁予算の約半分におよぶ大規模なもの。そのうち509億円が「文化芸術・スポーツ活動の継続支援」として、フリーランスやおおよそ20人以下の小規模団体向けの支援として計上されている。 今回発表されたのは、この509億円の文化芸術活動の継続支援の募集骨子だ。支援対象は、以下3つに分類されている。 (1)標準的な取組を行うフリーランス等向け (2)より積極的な取組を行

    文化庁の新たな文化支援、募集骨子が明らかに。フリーランスに最大150万円
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    batta 2020/07/01
  • 政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円

    政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円政府の第2次補正予算案において明らかにされた560億円規模の芸術文化支援。その内容が公表された。 5月27日に閣議決定された政府の第2次補正予算案で明らかにされた、560億円にのぼる文化支援予算。その詳細が、文化庁によって発表された。 560億円の予算は、「文化芸術への緊急総合支援パッケージ」としてまとめられており、そのうち509億円は「文化芸術・スポーツ活動の継続支援」。 対象となるのは、文化芸術・スポーツ関係団体等で、ここにはフリーランスの実演家や技術スタッフ等も含まれている。標準的な取組を行うフリーランス向けとしては、簡易な手続き・審査による20万円程度を支援。プロのフリーランスの実演家・技術スタッフ等については、練習のための稽古場の確保、技能向上のための研修資料等の購入、調査・制作準備等

    政府の「文化芸術活動への緊急総合支援パッケージ」、詳細が明らかに。フリーランスには最大150万円
    batta
    batta 2020/06/17
  • 「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」

    「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」美術館連絡協議会と読売新聞オンラインが企画したウェブサイト「美術館女子」がSNS上で大きな批判に晒されている。この企画の問題点を、有識者のコメントとともに分析する。 美術館連絡協議会(以下、美連協)と読売新聞オンラインによる新企画「美術館女子」が、開始早々SNS上で大きな批判に晒されている。 企画は、「読売新聞で『月刊チーム8』を連載中のAKB48 チーム8のメンバーが各地の美術館を訪れ、写真を通じて、アートの力を発信していく」(公式サイトより)というもの。その第1弾では、小栗有以が東京都現代美術館を訪れる様子を画像メインで伝えている。 この企画に対し、6月12日の公開後の週末、SNS上では批判の声が相次いだ。指摘されている主な問題は、「〇〇女子」という言葉に含まれるジェンダーバランスへの意識

    「美術館女子」は何が問題だったのか。「美術界のジェンダー格差を強化」「無知な観客の役割を女性に」
  • ある黒人キュレーターの告発から見えた、白人多数のアメリカ美術界の問題

    グッゲンハイム美術館 Photo by David Heald (C) Solomon R. Guggenheim Foundation, New York. 美術館における多様性の実情 ミネアポリスの警察官によってジョージ・フロイドが殺害されたことをきっかけに、全米各地で大規模な「Black Lives Matter」を掲げた人種差別への抗議行動が起こっているのを受け、企業や組織などが、相次いでこの動きへの支持を表明している。 美術界もこの流れに乗っているものの、業界全体では依然有色人種の占める割合が少ないのが現状である。アンドリュー・W・メロン財団が2019年に発表した報告書によると、キュレーターにおいては84パーセント、運営に関わるポジションでは88パーセントが白人で占められている。国勢調査で自らの人種を「白人」と回答した割合が76.5パーセント(2019年)であることを考慮すると、

    ある黒人キュレーターの告発から見えた、白人多数のアメリカ美術界の問題
  • バンクシー、アメリカの黒人男性殺害に新作で応答。「これは私の問題」

    バンクシーは6月6日、自身のInstagramアカウントで新作を発表した。 蝋燭の火によって燃えつつあるアメリカ国旗と、その下には黒い人物の肖像。これがバンクシーの新作だ。 バンクシーのInstagramより バンクシーは、この投稿のなかでテキストも残しており、「最初、この問題についてただ沈黙し、黒人の言葉を聞くべきだと考えていた」「しかしこれは彼らの問題ではない。私自身の問題だ」と、暗にジョージ・フロイド殺害事件について言及。 白人がつくった制度をアパートの壊れたパイプに例え、それを白人自身が直さなければ、誰かがやらなければいけないと主張している。 バンクシーが作品発表の場において、このようなテキストを残すことは非常に珍しい。 バンクシーのInstagramより

    バンクシー、アメリカの黒人男性殺害に新作で応答。「これは私の問題」