なぜ、日本発の新しいモノが出てこないのか。2005年までソニーの社長、会長兼グループCEOを務めた出井伸之氏に、日本の製造業弱体化の要因と、エンジニアの果たすべき役割について話を伺った。エンジニアはチェンジすべきと語る出井氏の真意とは? 出井 伸之氏(いでい のぶゆき) 1937年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。60年、ソニー入社。外国部に配属。2度のスイス赴任の後、68年にフランス赴任、ソニーフランス設立に従事。オーディオ事業本部長、89年取締役を経て、95年から2005年まで社長、会長兼グループCEO。06年、クオンタムリープ設立。ソニーアドバイザリーボード議長、アクセンチュア取締役、百度(Baidu)取締役も務める。多彩な趣味でも知られ、ゴルフ、オペラ、ワインなどを究める。近著に『日本進化論』。 僕にとってのエンジニアのロールモデルというのは、ソニーの4代目社長を務めた岩間和夫