読者は、風俗で働く女性や売春する未成年の少女に対してどのようなイメージを持っているだろうか。「何かしらに巻き込まれて、脅されて働いている」。「そんな仕事、辞めたらいいのに」。「そんなところで働く女なんて、きっととんでもない奴に違いない」。こんな声が聞こえてきそうだ。しかし『貧困とセックス』(中村淳彦、鈴木大介/イースト・プレス)を読めば、そんな偏見も変わるに違いない。セックスワークが、どうしようもない状況と貧困に追い込まれ、さまよう女性の受け皿となっていたら、同じことが言えるだろうか。本書は、途方もない日本の現実を知り尽くした二人が対談形式で「身も蓋もない話」をしている。最底辺を生きる女性の暗く解決策の見えない連鎖が暴露されているのだ。 未成年の家出少女たちが全国から歌舞伎町に集まってきているのはご存じだろうか。彼女たちは行き場をなくし、最後の希望を求めて歌舞伎町へやってくる。家出少女がす
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