20世紀の科学哲学者、カール・ポパーに従えば。 彼は科学と疑似科学の境界を「反証可能性」に求めた。ある理論が科学であると認められるためには、それが「反証可能」でなければならない、すなわち、 1:その理論に基づいてある予測をたてることができ、 2:かつそれを現実世界の経験と照らし合わせて検証することができなければならない。 ポパーは疑似科学の例としてフロイトの精神分析論を好んで取り上げた。例えば、ある男が子供を川に殺意を持って突き落とそうとしており、もう一人の男はその身に代えても子供を助けようとしているとする。フロイト論者は、この二人の行動を、同じくらい簡単に説明することができる。一人は抑圧されており、もう一人は昇華を遂げたのだ、と。フロイト論者は、どんな行動に対しても、それに対する説明を編み出すことができるわけだ。ポパーはこれはおかしいのではないかと考えた。何でも説明できてしまう理論は、む
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