前回のエントリーで相対価格について少し触れたので、ついでに長らく書きそびれていた相対価格と一般物価の関係に関するエントリーをアップしたい。 相対価格と一般物価が完全に別物であるという議論は一部のリフレ派が好んでするところであり、彼らに言わせれば「経済学のイロハのイ」であるらしいが、これは一次近似としては有効なものの、厳密さを求めるのであれば常に成り立つものではなく、むしろ成り立つためには特殊な前提条件が必要な仮説であると筆者は理解している。 この点についてコメント欄で教えていただいた一橋大学経済研究所の渡辺教授の論文「供給ショックと短期の物価変動」に分かりやすい説明と図があったので、こちらを参照させていただきながら少し説明を加えてみたい。(一部説明と図を引用させて頂いたが、以下の理解自体は渡辺教授の論文の説明と同じわけではない(おそらく)。) まずこの論文では相対価格が一般物価と別物である