参議院とは何か 1947~2010 (中公叢書) 著者:竹中 治堅 中央公論新社(2010-05) 販売元:Amazon.co.jp ★★★★☆ 民主党政権が連立工作に失敗し、予算関連法案が否決される見通しが出てきた。首相退陣論が党内にも出る一方、首相は解散・総選挙をちらつかせて反撃し、政治はほとんど脳死状態だ。この原因が衆参の「ねじれ」にあることから、参議院とは何かが改めて問われている。本書は昨年の参院選の前の本だが、この問題を考える参考になるので紹介しておこう。 参議院不要論は昔からあるが、かつての論拠は衆議院のカーボンコピーだからというものだった。しかし最近では、ねじれを引き起こす強い参議院が問題とされる。本書はこの二つの見方を検証する形で終戦直後から現在に至る参議院をめぐる多くの問題を検討しているが、著者の結論は後者である。 吉田内閣のころには自由党が参議院で過半数をもっていなかっ
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